カオス神殿 - Rewind -
ナイト・エフエフたち四人は数日前に何をしていたであろうか。ちなみに私は数日前には大口の案件が取れるかどうかの瀬戸際で、資料の作成に忙殺されてました。このFF1の世界において、どのような時間の経過の仕方がなされているのか、FF初心者の自分にはまだ感覚的に掴みきれていませんが、クレセントレイクの賢者たちの話ぶりでは、数日前にこの世界の誰かが、2000年前に時間移動を果たし、今のカオスに苦しめられていた世界を現出したのだそうです。考えようによっては、4体のカオスを倒した時点で、現代は平和を取り戻しています。ですから、そのまま幸せな生活を継続してもナイト・エフエフたちを責める人はいないでしょう。むしろ、コーネリアのセーラ姫はナイト・エフエフにいち早く凱旋させて、一緒に王宮で落ち着いた暮らしを取り戻したいことでしょう。
しかし、賢者の話によると「憎しみの輪廻」ともいうべき2000年の時間の悪循環を断ち切れるのもまた、ナイト・エフエフたちのみだそうです。
それは何故か?
クリスタルに選ばれた者だから。
何でクリスタルに選ばれたのか?
ひょっとしたら、ナイト・エフエフたちがクリスタルを持っていたことには、ちゃんとした理由があるのかもしれません。DQ1の勇者はロトの末裔という理由でラダトームの王様に召還されましたが、FF1の4人組は理由もなくいきなりコーネリアの城にいました。この4人の素性こそがFF1最大の謎であったような気もします。私は当初、クリスタルを守る一族みたいな特殊な部族が存在して、その中の若者のうち特に優れた4人がクリスタルに選ばれてコーネリアの王様に召されたぐらいに思っていました。しかし、どうもそうじゃないみたいです。
まず、最初に浮遊城で見つけたアダマンタイトをドワーフの集落まで運びます。あのアダマンタイトの塊を間違って足の指の上にでも落とそうものなら、目じりに涙が溜まるほど痛いでしょうから、力のありそうなナイト・エフエフと忍者・ロマサガと二人で慎重に運んでもらいましょう。アダマンタイトを鍛冶職人のドワーフ・スミスに渡すと、ヤツはみるみるうちに血相を変えてました。どれだけアダマンタイトの夢を見続けたことでしょう。ドワーフの寿命は長いらしいですが、おじいさんの風貌をしたスミスが、まだ髭も生えていない幼い頃、おそらく水のカオス・クラーケンがオンラクの辺りで暴れだす頃(200年前)、スミスはお父さんから岩のベッドの上に寝かしつけられながら、アダマンタイトという伝説の鉱石の話を聞かされていたのです。そんな御伽草子の中の鉱物への憧憬は、彼を鍛冶屋というジョブに導いたのです。名工と呼ばれるまでに腕を鍛え上げたスミスの中で、自分はアダマンタイトを扱うに足るかどうか、という問題は常に意識されていたことでしょう。彼の腕は周囲の鍛冶屋との市場競争で磨かれたものではないところがポイントです。コストを意識しない彼の仕事は、造剣というともすると芸術とも結びつく産業と絶妙にマッチしたのです。(自分内設定)
メルモンドにつくと早速町の北でボーっと日々を過ごしているウネに話しかけます。あいつ、そもそもロゼッタ石がどんな形状か知っているんだろうか?見せたところで「何それ?興味ない。俺は天才だぞ。」みたいに言われたら、その頬に一発くらい平手を浴びせてもいいでしょうか?
その町の名はクレセントレイク。借りすぎに注意な町名です。この名前を聞くのは初めてではありません。確かコーネリアの城下で誰かが賢者ルカーンは三日月を目指してなんたらかんたらとか言ってましたっけ。そのときにこの町の名前が出たはず。クレセントといったらそのまま「三日月」って意味じゃないですか?三日月形の湖に囲まれた町という洒落た命名でしょうか。町自体はいたって平和そうな雰囲気です。メルモンドの荒廃ぶりを思えば、緑の多いきれいな町並みです。この入り江の近くの町にいるのはしゃべる馬のエドではなく、賢者ルカーンという男のようです。マサールとかクリムトとか賢者ってのは、意外と忙しく世界を守ろうとしているのですね。てっきり、遊び人の将来形とばかり考えていましたが、認識を改めましょう。
町で買い物を済ませ、隅々まで歩き回っていると、広場のような場所に輪を作る12人のおじいちゃんの集団がいらっしゃいました。魔法陣でも書こうとしているのでしょうか?この中の1人が例の賢者・ルカーンであることは間違いないと思われます。ってか一人だけ帽子の色が違うのでわかりやすすぎます、ルカーンさん。どうも12人の賢者が集まって世界を救おうとしているらしい。まぁ、賢者が集まったところで、できるのはせいぜい魔王を封印するぐらいでしょう。それで後世、復活しかけた魔王が手先を使って賢者の子孫の血を集めるのです。メディ婆ちゃんを救えなかったときの無念は今も残ってます。おいしいものを食べさせてくれた人に弱いのです、自分は。