ヨーゼフの死を乗り越えて
大事な仲間・ヨーゼフに命を救われたフリオニールたちは、サラマンドの一角でうらぶれていました。いままで散々に面白い顔、変な顔と罵倒してきた分、気まずさも一入です。「お父さんはもう帰ってこないのね。」ヨーゼフの娘・ネリーの言葉がフリオニールに突き刺さります。先の大戦艦破壊工作失敗によって多くの人を死なせてしまい、ツンデレじいさんに「ほれみたことか」と叱られたばかりではないですか。だというのに、またしても失敗を重ねてしまいました。自分が成長しているんだかダメになっているんだか、わからなくなってきてしまったフリオニールの懊悩は計り知れません。決して、フリオニールに致命的な落ち度があったわけではないとは思うのですが、シナリオはフリオニールを谷底まで突き落とすのでした。
だとしたら、もうこれ以上の下降はないですよね。ヨーゼフの死がことによってはフリオニールの落胆人生の転機になりうるかもしれません。そもそも女神のベルは無事に奪取したわけですし、ミッション的にはコンプリートなわけで、出世街道には何ら影響はありません。ヒルダ王女の命でミスリル銀の調査を行っていた男、その名はヨーゼフ。彼の死を無駄にしないためにフリオニールにできることは偉くなって上にいくことです。軍人ですから。甲子園一回戦で敗退した優勝候補チームが相手校に対して、「お前ら、絶対優勝しろよ。俺らが弱いと思われるやんけ。」と照れながらエールを送る感じで、ヨーゼフはフリオニールを送り出してくれたと考えることにしましょう。すっかり成長した3人のステータスは写真の通り。
というわけで、ヨーゼフの家にたどり着くと、やっぱりまだいました、ヨーゼフを愛する女。家の前でコソコソと怪しいストーカーです。あの変な顔の親父を好いているというだけで十分変なのですが、「私がいたら邪魔になる」とか一人妄想に突っ走っているあたりが相当気味が悪いです。ってか、ヨーゼフって娘がいるじゃないですか。天才泥棒ポールさんがミスリル鉱から救い出したネリーという女の子が、ヨーゼフの人質として成り立っていたのは、ひとえに実の娘だったからなのではないでしょうか。これすなわちヨーゼフは妻帯者である可能性が高いはずです。だというのに、この女は・・・恐ろしい限りです。いつかヨーゼフを後から鋭利な刃物で突き刺しそうで怖いです。「私はこんなに愛しているのに・・・」とか突然勝手な言い分をブチ撒けられそうです。
さて、前回ポフトの港町で、シドという男に初めて対面したフリオニールですが、飛空艇へのはやる気持ちを抑えて、ヒルダ王女の命において北のサラマンドへミスリルを探しにいくのでした。北に向かう途中、「バンパイア」に出会ったので、変にテンションが上がってしまいましたが、名前をよくみたら、「バンパイアソーン」でした。てっきり、土のカオス・リッチ様の手先のあいつかと思ったもので、取り乱してしまいましたよ。変な植物的な姿になっていたので、随分と降格したものだと不憫に思っていたら、「ソーン」ってなんだよ。私とバンパイアとの思い出を汚しやがって。
気を取り直して北上を続けると、気候が一気に寒々しくなってきました。亜寒帯な感じの雪景色な集落が山のふもとに見えてきました。北は寒い・・・日本のRPGの基本ですね。もちろんここがサラマンドでした。雪山でヨーゼフに会いにいくフリオニールたち・・・ん?ヨーゼフってまさかセントバーナードじゃないでしょうね。そして周りにはハイジやらオンジやらクララやらペーターやらが自然いっぱいな環境ですごしている予感がします。ヨーゼフと意思疎通できるのかどうか、少し心配になってきました。