3ターンで倒されてしまったラスボスと思しきザンデさん。バラモスだってムドーだって、ラスボスと見せかけた中ボスはみんなもっと強かったと思うのですが、人間の命という制約があると魔王といえどもこの程度の実力しか発揮できないのかもしれません。私の中ではパルプンテで呼び出されたおそろしいものにしっぽを巻いて逃げ出してしまった大神官・ハーゴンさんがいるので、ザンデさんはまだよく戦った方です。消えゆくザンデさんの魂もやはりドーガやウネと同じく永遠なのでしょうか?魂の器たる肉体に執着していたザンデさんにドーガさんから一言欲しかった気もしますが、どうやらそのザンデさんが呼び出した暗闇の雲によってまだ緊急事態は継続しているそうです。
真っ黒い渦・・・ブラックホールのように光をも飲み込んでしまう渦のようなものから光る何かが現れ「私は全てを無に還すためにやってきた暗闇の雲・・・全てを闇に包み・・・・そして光も闇も無に還す・・・まずは火価値の力を持つお前たちをこの世界から消し去ろう!」と声が聞こえてきました。無機物かと思われた暗闇の雲には意思があり、
積極的にこの世界を消去する構えのようなのです。はて、ザンデさんの望みは無に還ることことではなかったように思いますが、この暗闇の雲にはそういった作用があるようです。現れた本当のラスボスは半裸の女性のようないでたちで背中から蛇のような生物が二本ゆらゆらとうごめいています。暗闇の雲みたいな抽象的な生物になるともう着衣なんて必要ないのでしょうね。乳房といい額のハートマークといい口唇がちょっと赤いところといい女子っぽさはあるもののとんでもない威圧感でかわいさは微塵も感じません。下半身は渦のようなものに飲み込まれていますが、おそらくこの渦に飲み込まれたら最後、万物は無に帰すのでしょう。
彼女は3回攻撃をしてきてみるみるうちに体力を削られていきますが、さらにいかずちでイングズが死んでしまいます。さらに特筆すべきは女子の姿でありながら「くさい息」という攻撃をしてくるところです。ニンニク系でしょうか、それとも発酵食品系でしょうか、ともかく状態異常を引き起こすタイプの攻撃のようです。そんな息で一気に好感度を下げたところで、とどめの波動砲でパーティーは9999ダメージを受けて全滅しました・・・。
これは判別が難しいところです。強制的に全滅させられるという演出はよくありますが、この最後の最後でやることでしょうか?まさか戦い方を間違えて本当に全滅したのかも・・・。そうなると長い時間をかけて昇ってきたクリスタルタワーも一からやり直しです。今の戦闘からすると相当修練を積まないと暗闇の雲には勝てそうにありませんので、正直きついなぁ・・・と思っていたらサラ姫の声が「死なないでー!」続けてデッシュが「死ぬんじゃねー!」これは友情パワーで復活するキン肉マン的なあの展開に違いありません。じいさんのリーダーも「死ぬな!」アルスからも「しっかりしてください!」と激励の言葉をいただきます。・・・やはりじいさんのセリフだけなんか軽いなぁ。
沈黙が流れ、暗闇の中光の心を持つ5人に囲まれながら横たわる4人の光の戦士。いくら声をかけられても波動砲なんていう宇宙戦艦ヤマトが放つような巨大なエネルギーに暴露させられたら立ち上がれません。肉体の原形が保たれているだけでも軌跡です。すると3DSの上画面にドーガとウネが現れ「わしらの魂を与えよう。さぁ立つのだ!よみがえれ!光の戦士たちよ!」と、なんとその魂を4人の復活に供してくれるそうです。この二人はここに来るための鍵を作るのに既に肉体を捧げて鍵を作ってくれた経緯があります。さらに魂までとはなんという献身ぶりでしょうか。ドーガ自身の前言「魂は永遠」を逆に解釈すれば魂を差し出してしまえば、それすなわち消滅ということになります。ドーガとウネという聖人のような自己犠牲の人たちをそこまで突き動かすのは何なのでしょう?同じノアの弟子・ザンデの自己中心的な振る舞いとは天と地ほどの違いがあります。しかし、ドーガとウネの献身の動機はやはりザンデにあるのだと思われます。不肖の後輩弟子が引き起こした禍事は一番近くにいたこの二人で解決しなくてはならないという使命感に燃えているのでしょう。FF3を総括するとノアの高弟3人の引き起こした騒動にクリスタルと光の戦士が巻き込まれた事件と言い換えられそうです。そうなると俄然大魔道師ノアの存在が気になってきます。ノアについて語られることはその魔力のすごさばかりですが、彼は何を思ってその遺志を3人に託したのでしょう。彼自身は天寿を全うしたそうですが、彼の魂もまた永遠なのであれば、ドーガやザンデに何か語り掛けていたのかもしれません。心に語り掛けてくるノアの魂に葛藤するザンデもいたのかもしれません。今となってはわかりませんが・・・。
こうしてドーガとウネの魂を犠牲に4人はよみがえりました。例の鏡の裏側に4人が再び立ち上がると、3DSの上画面には赤色と青色のてきすとが交互に流され、どうやらドーガとウネの最後の言葉のようです。
「さぁ、まだやらなければならないことがあるよ」
「ザンデの過ちにより光の力が弱まった。」
「そして闇の力が増してしまった。」
「そしてザンデはその闇の力に支配されてしまった。」
「とても大きな力じゃ。」
「私たちの魂はもうすぐ大きな魂と1つになる。」
「行かなくてはならないんだよ。」
「もう助けることはできない・・・」
「さぁお前たちだけが光と闇のバランスを元に戻せる」
「行くのじゃ!闇の世界へ!!」
ドーガとウネとの二度目のお別れとなってしまいました。肉体の死亡後もずっと二人のサポートを受けてきましたが、それもこれが限りとのことです。ルーネスたちには生みの親、育ての親の他にもう二人親がいたと言えると思います。