前回、クラーケンの謀略によって、光の戦士を消し去るほどの呪いの矢がエリアさんに刺さってしまいました。ルーネスたちを狙った矢をエリアさんが身を呈して受けてくれたわけですので、これは一般的に命を救われた形となります。従って、憤って我を忘れてクラーケンをタコ殴りにした上で、ファイアなどでその足を炙って一杯ひっかけても許されるわけです。違うか。とにかく呪いの矢がエリアさんの心臓に達するまでの12時間の間に十二宮を巡ってゴールドセイントを倒した上で、教皇の座の奥のアテネの盾を使って彼女を助けないといけない展開です。違うか。
クラーケンはイカの墨を連想させるかのようにブラインなどで目くらましをしてきたのですが、特にそのくらいの感想しか抱かないまま叩いてたら死にました。こいつを遣わしたというザンデ様についての情報も得られることないまま、話はエリアさん中心に展開していきます。呪いを受けながらもエリアさんは気を張りながら、寄り集まってきたルーネスたちに話しかけます。
エリア:水のクリスタルに光が戻ったのね。ありがとう、あなたたちのおかげ。さぁ、これを。水の力が持つ称号を。
しっかりするんだ!とのルーネスの呼びかけに、エリアさんは首を振りながら、「いいえ、私はもうだめ・・・さぁ、もういってください。お願い・・・闇を振り払いこの世界に再び平和を・・・。」
ルーネスが何度かエリアの名前を叫びますが、どうやらエリアさんとは今生のお別れとなったようです。つい先ほどお会いしたばかりだというのに、このお姉さんは我が身を犠牲にして平和を希求しながら身罷ってしまわれました。とても尊いですね。デッシュに続いて二人目の犠牲者ということになりますか。どちらもザンデの手下絡みということなので、今後はザンデの名前を聞いたら仲間が死なないかどうか気を配る必要がありそうです。そんなことを考えていると水の洞窟全体が揺れ始めて、天井が崩れ始めました。・・・あれ、エリアさんごと光の戦士も終幕してしまうのでしょうか。さすがに洞窟に生き埋めの状態から復帰するのは難儀に思われます。そして、画面は暗転します。
ちょっと舞台演劇のような演出ですが、暗い画面の中でルーネスが横たわった映像が流れます。そして、「光の戦士たちよ・・・」という声がどこからともなく聞こえてきます。いつもなら、これはクリスタルの声なのですが、今回はルーネスの枕元に老人が現れまして、どうやらこの老人がルーネスに語りかけている感じです。老人は腰が曲がり、眼鏡をつけ、鉤鼻に大きな帽子といった出で立ちで、なんだか魔法でも使いそうなイメージです。顎鬚があるのでおそらく男性でしょう。私が実写映画に配役するならジョニー・デップとなります。
老人:ドーガに会いに行くのじゃ。ザンデの暴走を止めるには、ドーガの力が必要だ。ドーガはダルグ大陸に・・・
名も告げず老人はザンデの名前と、それに対抗する手段を仄めかして消えて行きました。ハリーポッターのダンブルドア校長ぐらい大事なところをぼやかして、主人公の次の目的だけ告げるキャラクターですね。実際に彼と対峙してお話できるところまでいくと多分、ストーリーはクライマックスに近いのでしょう。ストーリー展開を助けるキャラクターで、プレーヤーの目的意識を明確にしてくれるので脚本を立てるのに便利でもあるのですが、ポッと出てくるだけでキャラクターに必然性がないため、プレーヤーの中に新たな謎を生んでしまう点には要注意です。ゼルダの伝説・時のオカリナの「フクロウ」にこんなキャラがいた気がします。あいつは結局、光の賢者の生まれ変わりというオチがついたのでした。じゃあ、この老人の正体は何でしょうね。クリスタルが化体した何かと考えるのが一番素直に思います。それ以外だと、エリアさんもそうだったとかいう水の巫女に関する何かですかね。巫女が男じゃ困るか・・・。とにかく、ザンデ=黒幕という図式がより明確になりましたところで、次回、ルーネスが目覚めるところからです。