白い仮面を入手し、3度目のミシディア入りとなったフリオニールたちは自分が何をするべきかもう完璧に把握しています。黒い仮面を手に入れて、クリスタルロッドを手に入れて、ミシディアの塔でミンウさんとアルテマの本を手に入れればミッション完了です。黒い仮面は海の真ん中にある小さな小さな島にいけばあるそうです。その島も既に以前入島済みなので、何ら臆するところはありません。これだけやることがはっきりしていると「ルーラ」がないのがしんどいです。
地図を確認しながら南方の小さな島にたどりつきました。気候はわりと温暖です。カメハメハ大王とかいそうな南国のリゾート・・・そんな設定でいきましょう。島には大きな岩山がそびえています。多分、島全体が岩山の一部なんでしょう。海底の火山帯が近いのかもしれませんね。この島自体が噴火しないかちょっぴり不安です。
中に入ると普通の洞窟なんですが、奥に進むとちょっと変わった光景が目に入ってきました。洞窟の中なのに植物が繁茂しているのです。しかもそこには先住民の方たちが。いや、殖民しにきたわけではないですが。洞窟の中には光が届くはずがないので、植物が栄えるこの場所は外ということになりそうです。洞窟の中で立体感覚が薄れてしまったのかもしれませんが、地下に潜った先にこんな集落があるというのも面白い話です。洞窟が山を貫いていて、抜けた先にちょっとした盆地があったのでした。
先住民の方はどうも同じ語族に属しているらしく、話しかけると一応意思の疎通ははかれそうでした。ただ、すごく訛っているのでちょっとリスニングが難しいです。「あんりま、たまげた。あんたら、どっからきた?」大きな違いは助詞が大幅に省かれるといったところでしょう。助詞ぐらいならなくてもなんとか話は通じそうです。これが名詞や動詞だったら大変なことになります。
住民は共通して顔にお面をかぶっています。この空間でお面をかぶっていないのはフリオニールたち4人のみで、これはまた奇妙な逆転現象です。現代の髪型のままで江戸時代にタイムスリップしたら、自分だけ髷を結っていないようなもんです。郷に入りては郷に従えといいますし、ローマ人のやり方で手近なもので何か仮面の代用にしましょう。
フリオニールは王家の秘宝・白い仮面を装備した。(守備力+2)
白い仮面は一応呪われてはいませんでした。この仮面をつける風習は何か黒い仮面と関係があるのかもしれませんね。
とりあえず酋長にあたるような人物を探して、いろいろと話を聞いてみようと思いましたが、そういった階級構造はないのかみんながみんな平和そうに村を徘徊しています。人間、集団生活をする際に指導者をたてると話がまとまりやすいと思っていましたが、環境に恵まれ、何一つ不自由のない生活であればこんな風にフラットな生活もできるのかもしれません。
住民の中の一人から、黒い仮面の話が聞けたました。何でも黒い仮面はここの住民の宝物になっているそうなんです。おそらく祭具として特定の行事で使用したりするものなんでしょう。でも、ごめんなさい。ミンウさんを助けないといけないフリオニールは、きっとこっそり黒い仮面をくすねて持っていってしまうことになると思います。
大義を理由に泥棒を働くことになってしまうわけで、少々心苦しいものがあります。洞窟の一番奥に大事にしまってあるそうなので、バレないようにさっさと持ち出しましょう。そんな不穏な空気を察知したのか、先住民はフリオニールに釘をさします。「もっていこうと思ってもみつからないだろうがね。けけけ。」結構いやらしい笑いでフリオニールを挑発してくれました。そういえば、ここの住民ときたら他所者のフリオニールが話しかけると、嘲るかのような態度を示します。最初はこの島の文化の一端かと思って受け流していましたが、徐々に腹が立ってきました。閉じた社会にありがちな閉鎖的な思想です。外から来た者は嘲笑の対象なわけです。クソッ、この田舎者が!土着民以外はデフォルトで村八分というのは体験してみないと冷酷さがわからないかもしれませんね。かつて私が高校生だったころ、電車でうっかり寝過ごし知らない町の駅で降車すると、小さな駅の外にたむろしている学生達がいっせいに私に視線を集中させるのでした。ジロジロとみつめられかつてない緊張感に包まれたのですが、不意に集団の一人が「知らない顔」と言い放ちました。そりゃそうです、この駅で降りたのは初めてなんですから。だけど、そんな当たり前のことをなぜわざわざ指摘するのでしょう?理解に苦しみましたが、とりあえず知らんフリしてやり過ごします。後からはずっと「知らない顔、知らない顔」とはやし立てるように連呼する声が聞こえていました。何だこのアウェー感。ものすごいプレッシャーでした。何をされたわけでもありませんが、言い知れない怒りがこみ上げてきました。ふらりと立ち寄っただけでこの扱いですからね。フリオニールも同様の感覚を覚えたことでしょう。そうすると、黒い仮面を持ち去ることにもちょっとだけ罪悪感が薄まりますね♪
「みつからないだろうけどね。ケケケ」という不吉な言葉をよそにフリオニールはそれっぽい宝箱を発見しましたよ。どうも意地悪い口調の裏づけにはそれなりの理由があったようで、例によって宝箱は何者かに守られているようです。あの部族の手下か何かでしょうか。おい、お前の出番だ、ガイ。
ガイさんがいうには、目の前のモンスターはやはり黒い仮面を守っているのだそうです。いやはやガイ先生の動物語スキルもドンドン成長しているようで頼もしい限りです。既に熟練度LV13くらいあるんじゃなかろうか。その調子で言語マスターを目指していってほしいものです。FF2の世界ではまだ農村の描写がないので、イマイチ、ガイのすごさが伝わりませんが、動物と言葉を交わせたりすれば、畜産やら酪農やら畑の耕作に役立つこと間違いなしです。早く平和な世界を実現して、ガイを農村に譲ってあげたいものです。今は貴重な戦力なのでだめですが。
で、ビッグホーンを倒すと無事に後の黒い仮面をゲットできました。先住民たちには悪いけど、これはこのまま持ち去ろうと思います。いちいち断りにいくのも面倒くさいし、何よりあいつらのこと好きになれないから、礼儀を欠いてしまうけどごめんなさいってことで。ここにフリオニール盗賊団が結成されたのでした。目指すはポール師匠なのです。