居場所
フィン城に集まった人々から一言ずつコメントを頂いていたフリオニールですが、一通り参列者もしゃべりきったようで締めの一言をヒルダ王女から賜る段になりました。王女は戦争で荒廃した国土を再興するため尽力するとおっしゃっておいでです。そうですね。こういった時代でも人々はたくましく生きていけるものだと思います。ただ、貧困や物資の不足からの犯罪率の上昇、短期的な金融政策によるインフレーションなど様々な危機的状況が今後とも起こることでしょう。まず、防犯のために近くにいる盗賊と海賊を逮捕してはいかがでしょうか?なんかバリバリ活動する旨、宣言してましたし。取り締まるべきところでしょう。
ヒルダ王女はそれだけ言い残して、この場を去っていきました。・・・レオンハルトはお咎めなしという寛大な処置のようです。よかったね、お兄ちゃん。それにしても、フリオニールたちにできることもいくらかあると思うのですよ、戦後の復興に。でも、特にヒルダ王女から何も頼まれなかったのは少し寂しかったかも。それとも何かフリオニールたちには別のやるべきことがあるというのでしょうか。
ギャラリーの後は、主要メンバーの挨拶です。まずはMr.独活の大木・ガイからです。彼は長い戦いが終わったことを端的に述べてくれました。シナリオに大きく絡むことのなかったこの地味なキャラクターではありましたが、彼がいてくれるだけで、心のどこかで安心感があったと思います。穏やかな性格ですから、時に暴走するフリオニールを腕力で制止してくれるようなこともあったかもしれません。また、動物語に堪能というすばらしい能力もジャイアントビーバーとの遭遇で役立ちました。せめてチョコボと会話してくれればもっと彼の見せ場もあったのかもしれませんが、そういった描写はありませんでした。あぁ、チョコボの背中に乗せてもらう交渉をガイが行っていたという設定はどうでしょうか?そう、ガイのおかげでチョコボに乗って、敵にも出会わず優雅にミシディアに行ってしまったこともありましたね。あのときは何度FF2を放り投げようと思ったことか。でも、何とか今こうしてエンディングを迎えられています。私も長文を書くのが苦手なわけではないのですが、さすがにこれ以上ガイの話で盛り上がる方法が見つからないので、この辺で打ち切りたいと思います。
地獄の城・パンデモニウムを駆け巡ること数十分、ついに最終目的であるパラメキア皇帝の目の前にフリオニールは辿りつきました。前回対峙したときも思いましたが、竜巻の中で一度倒したときとは随分とお変わりになられて、異形のものへとおなりあそばされたパラメキア皇帝です。死んでも強大な魔力によって地獄を牛耳ってしまったというツワモノ相手にどのように対抗しましょうか。やはり、ここはアルテマの効果に期待したいところです。だって、これまであまりにも使い勝手が悪かったんですもの。せめてラスボスぐらいには、異様な破壊力を発揮してくれてもよさそうなものです。もしもこの戦闘でアルテマが使えな・・・いや、不毛な話はやめましょう。ミンウさんが犬死したみたいな文脈にしたくはありません。
鋭利な氷の塊を背景にしょって、最後の敵「こうてい」が向かってきます。さすが、ラスボスともなるとグラフィックがでかいです。地獄に落ちる前の皇帝はまだ人間っぽい姿をしていましたが、今は大豪院邪鬼レベルのサイズになりました。これは魔界の飯がうまかったに違いありません。左手に装備している鎌は死神を連想させますがいかんせんサイズが体にあっていません。成長期の小学生のように去年の服がもう着れない状態なのです。地獄に落ちる前は鎌をもつ姿も様になっていたでしょうに。生前の面影を唯一残しているのはマントです。たなびくマントは髪の毛と同化してモジャモジャしています。正直、ラスボスにしてはかっこ悪い部類に入るでしょう。ガーランドことFF1のボス・カオスも自分的にはイマイチな感じでしたが、この皇帝もどっこいどっこいな感じです。カオスが光り輝くような金色のボディだったので、イメージがかぶらないように暗くて鈍い感じの配色にしたんでしょうか。まぁ、地獄の支配者ですからね。カラーリングにも気を使います。
さて、装備品の次は熟練度の話です。白魔導士のミンウさんに「お前達には運命的なものを感じる。まずはフィンに乗り込むのだ。(魔物でいっぱいだけどね。)」とそそのかされたフリオニールでしたが、ヒルダ王女の謁見室内にいたおじいさんに「お前ごときのヒヨッコがフィンに乗り込もうなんておこがましいわい。せいぜい北のガテアで精一杯じゃよ。外にもモンスターはおるしな。外に出る前にお前らが寝てた魔法陣の間にいけば、いろいろ教えてもらえるじゃよ。この小童がっ!」と親切に教えてもらいましたので、さっそく黒騎士の傷を癒してもらっていた魔法陣の描いてある部屋に戻ってみました。っていうか、このおじいさん、ひょっとするとドラクエ4のきこりバリのツンデレかもしれません。口は悪いけど、いろいろ教えてくれてありがとう。
真っ白な画面に黒いタイトル文字というところはFF1と一緒ですが、タイトルの背後の人物のイメージが青から赤に変化しました。はてさて、これはどなたでしょう。おそらくはまだみぬ主人公なんでしょうが、顔が上向きのため、鼻の穴のみえる少し恥ずかしい構図になっています。きっとi-Podか何かで音楽に耽っているところなんでしょう。自分の世界に陶酔しやすい激情的な性格をしているのかもしれませんね。そうでなければ、なかなかこのアングルで一番目立つタイトルバックには出られないでしょう。注目すべきは横に伸びた兜の装飾です。これは自分のパーティーをも傷つける諸刃の剣に違いありません。自分の「かっこよさ」のためならば、他人のことなど気遣わない「自己中」な主人公像を早くも見出してしまったようです。