国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

« リバース!リボーン! | メイン | 今後のこと »

居場所

物騒な盗賊と海賊をまずフィン城に集まった人々から一言ずつコメントを頂いていたフリオニールですが、一通り参列者もしゃべりきったようで締めの一言をヒルダ王女から賜る段になりました。王女は戦争で荒廃した国土を再興するため尽力するとおっしゃっておいでです。そうですね。こういった時代でも人々はたくましく生きていけるものだと思います。ただ、貧困や物資の不足からの犯罪率の上昇、短期的な金融政策によるインフレーションなど様々な危機的状況が今後とも起こることでしょう。まず、防犯のために近くにいる盗賊と海賊を逮捕してはいかがでしょうか?なんかバリバリ活動する旨、宣言してましたし。取り締まるべきところでしょう。
ヒルダ王女はそれだけ言い残して、この場を去っていきました。・・・レオンハルトはお咎めなしという寛大な処置のようです。よかったね、お兄ちゃん。それにしても、フリオニールたちにできることもいくらかあると思うのですよ、戦後の復興に。でも、特にヒルダ王女から何も頼まれなかったのは少し寂しかったかも。それとも何かフリオニールたちには別のやるべきことがあるというのでしょうか。

ガイはよくつきあってくれたギャラリーの後は、主要メンバーの挨拶です。まずはMr.独活の大木・ガイからです。彼は長い戦いが終わったことを端的に述べてくれました。シナリオに大きく絡むことのなかったこの地味なキャラクターではありましたが、彼がいてくれるだけで、心のどこかで安心感があったと思います。穏やかな性格ですから、時に暴走するフリオニールを腕力で制止してくれるようなこともあったかもしれません。また、動物語に堪能というすばらしい能力もジャイアントビーバーとの遭遇で役立ちました。せめてチョコボと会話してくれればもっと彼の見せ場もあったのかもしれませんが、そういった描写はありませんでした。あぁ、チョコボの背中に乗せてもらう交渉をガイが行っていたという設定はどうでしょうか?そう、ガイのおかげでチョコボに乗って、敵にも出会わず優雅にミシディアに行ってしまったこともありましたね。あのときは何度FF2を放り投げようと思ったことか。でも、何とか今こうしてエンディングを迎えられています。私も長文を書くのが苦手なわけではないのですが、さすがにこれ以上ガイの話で盛り上がる方法が見つからないので、この辺で打ち切りたいと思います。

平民に戻るのか続いて、マリアがまた能天気に幼馴染四人での平和な生活をエンジョイする気満々な発言を繰り出しました。まったく、この子は終始空気が読めない子でした。お兄ちゃん思いキャラが高じて、初対面の人に突発的にレオンハルトのことを聞き込むということもありました。死に際のスコットに突然レオンハルトのことを聞き出したときは誰もが目を丸くしていましたっけ。天然電波系少女ですが、一応ヒロインという扱いになるのでしょうね。どうやらフリオニールに好意を持っているようですし。ちなみに私はFF2の女性陣の中でお気に入りはヒルダ王女です。頼れる人(父王)が亡くなったとき、毅然としていた彼女が女の子の表情に・・・グッとくるシチュエーションでしたが、それはラミアクィーンのものでした。orz

イノセントな無茶振り「ねっ、兄さん」とあどけない笑顔でレオンハルトに話題を振るあたりが巧みですね。ひょっとしたら天然ではなく計算だったりして。だとしたら、恐い、恐いですよ。レオンハルトも答えに詰まってしまいますよ。だって「オレ様はダークナイト!お前のものはオレのもの!」ってえばってた人がどの面下げてフィンの民と平和に暮らしていけるというのでしょうか。実はこの先のレオンハルトの行動こそがエンディングの山場となるわけです。戦争という現象がもたらした、四人の関係のこじれ。この話題をどう処理するかが、これまでのシナリオの総決算となります。無邪気なマリアからのキラーパスにレオンハルトがどうでるか!私の心臓が高鳴ります。

まぁ、お尋ね者さね「俺たちは・・・もう昔には戻れない。」名台詞ですね、「昔に戻れない」。この言い回しを最初に考えた人は誰なんでしょう。あの頃の純粋で何も知らなかった少年時代の俺たちには戻れないほど、知りすぎて汚れきっちまったのさ、今の俺たちは。という気持ちを端的に表す言葉です。例え、今レオンハルトがマリアたちとの平和な暮らしを望んだとしても、一度生まれてしまった確執がいつまた芽を出すかわかりませんから、そんなことに怯えて平和なフリをして暮らすのはごめんだぜ。という気持ちも含まれた言葉です。まぁ、マリアだけは昔に戻れそうな雰囲気はありますが、レオンハルトが強く意識して「俺たち」と言っているのはフリオニールのことなのかもしれません。

自分でやれよおそらくヒルダ王女からの恩赦を受けたレオンハルトはそのまま何も言わずにその場を立ち去ろうとします。レオンハルトはクールに去るぜ、と言わんばかりに。その後姿を見たマリアが「兄さんを止めて!」とフリオニールにお願いします。このお願いもKY(空気の読めない)発言ということになります。だって、フリオニールは、レオンハルトの言うとおり昔に戻れない派閥の人だから。

殺るか殺られるかでした「俺たちにはいろいろなことがありすぎた。」と、レオンハルトの先ほどの発言に返歌を返すようにフリオニールはいいました。「俺たち」はレオンハルトを強く意識した単語であるのは言うまでもありません。平和だった頃の二人がどんな親友ぶりだったのかは語られませんが、じゃれあって遊ぶ仲というより、切磋琢磨して成長していく仲だったのではないかと私は思います。マリアにとっては優しい兄であったレオンハルトも、フリオニールにとっては、時には好敵手として自分の前に立ちはだかる壁となったこともあったでしょう。パラメキアのとの戦闘において、闘技場でだまし討ちにあったり、逆に大戦艦もろとも撃墜させたり、命を奪い合うようなことまでありました。それを全てリセットして、また隣に並んで朝食を食べることが普通できるでしょうか!?(悟空やクリリンならできますが、天津飯にはできませんでした。)

一つ、連想した漫画があります。手塚治虫先生の「アドルフに告ぐ」です。こっちの方が凄惨な描写が多く、中学生か高校生ぐらいのときに初めて読んだよきはかなり衝撃的だったのを覚えています。アドルフ・ヒトラーはいいとして、他にもう二人アドルフが登場するこの漫画は、方やナチス、方やユダヤ人、しかし親友という子供時代の描写から始まり、世界大戦を経て修復の効かないお互いを憎みあう関係に陥ってしまうところを壮絶に描いています。こんなのを読むと素直に「戦争って嫌だな」って思えます。

もう一つついでにディズニーアニメの「きつねと猟犬」というやつも、似たようなストーリー構成を持っています。子狐と子犬だった頃は仲良し・・・しかし、大人になって両者の関係性は狩る者と狩られる者になってしまうのでした。ただ、結末はそこまで悲壮なものではありません。二者は熊という大きな困難が去った後、また仲良くなるわけでもなく、殺しあうわけでもなく、ただお互いの済む世界に帰っていくだけなのです。

レオンハルトとフリオニールの関係はどうなってしまうのでしょう。また反目しあうのか、それとも決別するのか。平和的な解決策なんてないことにそろそろマリアも感づいてくれたでしょうか。

次はセル戦だなフリオニールの出した答えはこうでした。今は向き合うことができない二人だけれど、いつの日かきっと・・・。そう、時間の解決を待つというそれなりに前向きで大人な見解でした。いつかまた席を並べて「こんなこともあったな」なんて笑って話せるときがくるさ!みたいな。レオンハルトは去りましたが、彼も内心そんな風に思っていたかもしれません。見た目は似てないけど、内面的に共通する部分が多そうな気がしますから、この二人は。
はい、これにてFF2のシナリオはピークに達し、あとはじんわりと感慨深いスタッフロールが流れることになると思われます。例えばFF2-2なんてのが発売されることがあれば、新たな強敵の前に再び共闘することになるフリオニールとレオンハルト、なんていう展開も考えられるわけですね。(それなんていうジャンプ漫画!?)

また亡霊が!まとめに入ったと思ったら、突如背後に4体の霊が出現しました。ミンウさん、スコット、ヨーゼフ(さっきも出たな)、リチャードという戦争の犠牲者達が供養が不十分だったのか化けて出ました。いや、多分フリオニールたちへの無言のエールを送りに天国からやってきたのでしょう。人が死ぬたびに発奮してきたフリオニール。この人たちがいなければここまでこれなかったことでしょう。リングをくれたスコット、雪上船をくれたヨーゼフ、カヌーをくれたミンウさん・・・リチャードは・・・飛竜は自分で手に入れたようなもんだしなぁ・・・。ここにいるべきはリチャードではなく、飛空艇をくれたシドだったのでは、と少し考えてしまいました。あと、究極の魔法・アルテマの本以上にカヌーの方が役に立ったので、ミンウさんはカヌーの人ということになります。誰も異論はあるまい。

みんなで就職だ!そして曖昧かつ端的なフリオニールの台詞をもって、王室からは誰もいなくなりました。みんながみんなやるべきことがあるのです。フリオニールたちが何をやるべきかははっきりと語られませんでしたが、戦後の復興活動や平和維持活動ではないかと自分は考えています。大戦艦の猛攻を食い止められなかったあの時から、フリオニールの中で漠然とした未来のイメージは育ち始めていたのです。英雄的な扱いでヒルダ王女に重用されたかったという思いもありますが、正直今のフィンの国力に魅力はありませんし、一般市民としてボランティア活動に従事していた方が楽しそうです。
マリアのことは、フリオニール的にどう思っているのでしょうね。たくさん人が死にましたから、出生率アップに貢献するのも国民の務めかもしれません。成人してマリアがいい女になったとき、もう一度考えることにしましょう。

ポール:花嫁はもらったーっ!

レイラ:花婿はもらったーっ!

みたいな無茶苦茶な展開も楽しそうです。