黄色いクリスタルの前にそびえたつ、黄金聖闘士タウラスのアルデバラン、もといロビンマスク、もといゴールドルとの対戦が開始されました。しかし、それほど苦労もなくゴールドルの膝を地面につかせることができました。成金趣味に走った結果、彼の金の鎧はおそらく24K・・・すなわち純金製だったのでしょう。あんなに重宝される金属の金ですが、別段堅いわけでもなく、むしろ展性や延性に富んだ柔らかい素材なので防御用の鎧には間違いなく向きません。ルーネスとイングズの斧やら剣やらでべっこんべっこんにひしゃげたゴールドルさんは「ぐぬぬ・・・お前らなんかに取られるくらいなら・・・」と最後の抵抗を試みます。
しかし、彼の抵抗は想像以上の効果をルーネスたちにおよぼすのでした。なんと、クリスタルをバッキバキに割るという手段をとり、クリスタルを永遠に自分のものにすることに成功したのです。不倫した妻を夫が殺すみたいな、所有欲が暴走すると「最後の所有者」であることに満足するものなのかもしれません。クリスタルが割れてしまったことに驚愕するルーネスを尻目に「お前らにクリスタルは渡さん!ファファファ・・・」とゴールドルは消え去ってしまいました。
世界を救うべくクリスタル巡礼の旅を続けてきたルーネスたちの目的が失われてしまい、慌てふためくレフィア。「世界はどうなっちゃうの?」アルクゥはとりあえず外の様子をみてみることを提案。そこでイングズがゴールドルの消失したあたりから鍵を発見します。これはどうやらエンタープライズ号をがんじがらめに封印していた例の鎖の鍵のようです。鎖の鍵を手に入れた一行はアムルの町に戻って、エンタープライズ号を新しい世界の海に解き放つことができました。
さっそく新世界に向けて出航といきたいところですが、旅の指針を定めるためにアムルの町でもう一度情報を収集することにしました。そこで衝撃の事実が発覚します。町の長老・ジルとあの下水道にすむ老婆・デリラはかつて結婚していた時期があったのだそうです。ことの真相を調べるべくまずはジルの家に向かいます。しかし、「がんばれよ」とエールをもらうだけでデリラばあさんの話題をおくびにも出しません。これは何かある・・・われわれ取材陣は事の真相を探るべく下水道深くにもぐっていくのでした。そして、再びデリラばあさんに直接インタビューすると、先日とは態度を一転させたデリラばあさんがしおらしく昔のことを語ってくれました。「この前はすまなかったのぅ。実は昔だまされてひどい目にあったことがあってのう。それ以来人とは関わりたくなくてこんなところに暮らしているんじゃ。」
町の権力者のもとに嫁いだデリラさんは・・・夫のDVに耐えかね、人目をしのんで隠居・・・人間不信に陥ったため、初対面の人に爆発物を投げつけるようになったというのがこの豊かな町に隠された真実だったようです。はっきりとジルからひどい目にあわされたとの言明はありませんでしたが、知りうる情報から導き出される結果はこんなです。多分、4人の変人勇者気取りのおじいさんたちはデリラばあさんの幼馴染とかで、ジルとの結婚から離婚後の生活までずっと心配していたんだと思います。4人のうちの誰かと結婚していればまた違った未来もあったかもしれませんが、当時のデリラさんの家計は水の貿易で儲かっている長老家からの申し出を断れる状況にはなく・・・。
なんかしんみりしちゃいましたね。町民には他にもデリラばあさんを心配する人もいて、「今日もいい天気。地下のデリラばあさんもたまには出てきておてんとうさまに当たればいいのにね。」なんて気にかけてくれていました。彼女の心の傷が癒えて、社会復帰するまでどのくらい時間がかかるかはわかりません。それはひょっとしたら、ルーネスたちではない4人の勇者の仕事なのかもしれません。
その他の情報として、
・船が飛ぶの?すげー
・ゴールドル、ざまぁ
・クリスタルあった?
・アムルは変なやつばっかだろ。
・ゴールドル、哀れなやつ
・北西にサロニア
というのが寄せられました。次はサロニアに向かうのがよろしいようですね。サロニアには大きな城下町があって、どういうわけか味方同士で戦争をはじめたそうです。戦争が始まるっていうことは味方にみえていただけだったのかもしれませんね。外面がいい夫婦が家の中では一方的に暴力をふるわれていたなんてこともあるくらいですから。デリラばあさん、がんばれ。