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年老いたシド

シド登場呪われたカズスの住人を救うべく、ミスリルの力ジンという男を探すことになったルーネスとアルクゥは、カズスの宿屋で情報収集中なのでした。周り中は呪われて身体が失われた輪郭だけの存在になっているため、誰が誰だかはっきりしませんが、手当たりしだい話しかけてみることにしましょう。
さて、次なる輪郭線は話しぶりからどうやらそこそこお年を召した方のようであります。そして、どこかで聞いたような名前を名乗りました。「わしはシド。カナーンからきたが、ネルブの谷が塞がって帰れなくなってのう・・・。」
シドといえば、FF2では飛空艇が好きすぎて「のばら」の紋章を顧みずにフィン王国の騎士団を抜けた変人でした。確か、シリーズごとに様々なシドが登場するという話は聞いていましたが、随分と早い登場です。そして、年齢が前作のシドとは随分と異なるようです。まだ姿かたちは不明ですが、御髪の白い快活なおじいさんの姿が想像されます。

飛空艇シドじいさんは、カナーンに帰ることがかなわず、ここカズスに滞在中、町民とともにジンの呪いにかかってしまったというアンラッキーなおじいさんでした。前作のシドも皇帝の魔力で発生した竜巻によって負傷し、フリオニールたちに飛空艇を遺して亡くなるという悲運の人でした。Soul of Re-Birthでは、マハノン復興に尽力するなどちょっとした見せ場はありましたが、やはりミンウたちのサポート役という登場の仕方であり、存在感のわりに役どころは地味だったのを覚えています。
しかし、乗り物大好きの飛空艇キャラという男の子っぽいところも引き継がれているらしく、カナーンに戻るための飛空艇が用意されているとのこと。
クリスタル、ミスリル、シド、飛空艇という前作を連想させる要素が次々と登場し、FF1から続けてプレイしている者としては、すごい勢いでFFの世界に引き込まれていきます。これでチョコボやエクスカリバーが出てきたら、FFの名物が揃ってしまいそうですね。
とにかく、シドはジンの呪いで随分と困っているそうです。ユーレイの体では何もできないでしょうから、ルーネスたちが何とかしなければなりません。ジンの呪いを解く旅の助力になればと、シドは快く西の砂漠に隠してある飛空艇の使用を許可してくれました。

ミスリルを指環状に加工さすが、シドと名がつく男だけあって、ミスリルに関しても情報を既に握っているようです。仕事が早いですね。どうやら、ミスリルの力というのは、「ミスリルの指輪」によってもたらされるそうで、それを手に入れないことにはジンの魔法も手に負えないようです。しかし、この町にはそんな指輪は存在しないとのこと。そこまで調べてくれてましたか。おそれいります。

トシもいないただ、このカズスには「タカ」という鍛冶屋の男がいるらしく、その男であればミスリルの指輪を鋳造することも可能みたいです。黄色いライオンのTシャツをきているあの人のことですね。トシは売り子でもやっているのでしょうか。
じゃあ、そのタカに頼んでミスリルの指輪を用意してもらおうかと思いましたが、やはり呪いによって体がスケスケになっているせいか鍛冶職続行は困難となっているのでした。多分、シドじいさんもタカを訪ねていったのでしょう。しかし、ミスリルの指輪は手に入らず、代わりにタカに娘がいるという事実を掴んだのでした。この娘は鍛冶の見習い中だったのですが、なぜか行方不明中であるとのことです。噛み砕いていってしまえば、ミスリルの指輪を入手するには、まずタカの娘を探せということになります。この見習い中の娘が、かつてトブールさんがやってくれたようにミスリルを鍛え上げて指輪にしてくれると考えていいのでしょうか。気になるのはやはり娘がまだ「修業中」という点ですね。いざ、ジンに対抗するという段になって、指輪が不完全なため十分にミスリルの力が発揮されないなんていう展開も想像されます。魔封波をしようとしたら、電子ジャーが壊れていたみたいなシチュエーションはあまりに危険です。
話は変わりますが、「鍛冶屋と女性」という観点に注目してみたましょう。日本では鍛冶屋というと刀鍛冶のイメージが真っ先に浮かぶんじゃないでしょうか。日本刀は工芸品としては世界に誇れるものです。そんな日本刀は、女性が手にすることが憚られたため、女性が刀鍛冶の職につくことは稀だったようです。刀鍛冶に限らず鍛冶全般に女人禁制の風習があったなんて話も聞いたことがあります。高温の窯で鎚を振るう作業には、確かに男性の筋力が望ましいケースも多いと思います。ただ、それだけではなく、鍛冶屋の信仰を集めていた「金屋子神(かなやこかみ)」という神様が女性だったので、嫉妬を避けるために女子の就業が忌み嫌われていたという地方もあったようです。ジブリの「もののけ姫」で女子がタタラを踏んでいたのは、そういった背景を前提にした女子讃歌の描写でもあったんだと思います。(ちなみに女性にも名工とうたわれた人はいたみたいです。)
これは日本の話なので、直接FFの世界とは関係ないのでしょうが、FFの舞台と相関の強い中世ヨーロッパの頃の鍛冶屋はどうだったのでしょう。中世ヨーロッパに関する知識はほとんどないので、これに関しては想像なのですが、日本と比べると女性と鍛冶屋というのはもうちょっと近しい関係にあったんじゃないかと私は思います。当時は広く荘園制が敷かれ、領主が自分の領土に農民を住まわせて田畑を耕作させていました。そこには信仰の場所として教会が置かれ、農民たちの精神的な負担を和らげていました。牧師さんに気軽に相談ごとなんかを持ちかけていたんじゃないでしょうか。そして、農民の共用施設として「鍛冶小屋」がありました。鍛冶を行う施設なんて、「各家庭に一台」というわけにはいきません。そして、領内いるのは荘園で働く農民の家族ばかりで、鍛冶屋なんていう専門職はありません。しかし、農具は使用していけば摩耗するわけで、その補修用に荘園領主が鍛冶場を用意していたわけです。ですから鍬がかけたり、鋤が折れたりしたら、農民は誰もが鍛冶小屋に入っていけたのです。農民はもちろん女子も含まれますから、炉が女人禁制であったとは考えにくいでしょう。とすれば、鉄の扱いに長けた女子がいてもおかしくないようにも思えます。
経済が発達すると、鍛冶屋も第二次産業の専門職として隆盛し、世襲制や徒弟制で受け継がれていくようになります。政治家やタレントの二世は親と比べられて批判されることが多いですが、子供の時から先代の技術を目の当たりにして育った職人さんは、代替わりの度に既存の技術を基盤に新しい技術を磨いていくのでした。政治家やタレントだって世襲することで、お金を儲ける新しい技術はことさらに磨かれているのでしょう。鍛冶屋の子だから女の子でも鍛冶屋の修行につくというのは、あながち不自然なことではないのかもしれません。

西の砂漠へGOアルクゥのユーレイ騒動から端を発した一連の騒動は、シドの登場を経て、加速的にルーネスの双肩に重くのしかかってきました。飛空艇→タカの娘→ミスリルの指輪→ジンという筋が見えてきましたので、次回あたり飛空艇のあるという西の砂漠に乗り出してみることにしましょう。そういえば、塞がれたネルブの谷は飛空艇では越せなかったのでしょうか。シドの口ぶりからすると、先回りしてカナーンというわけにはいかなそうです。

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2008年9月26日 16:21に投稿されたエントリーのページです。

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