前回、ヒルダ王女を無事に皇帝の下から救出したゴードンは、一足先にフィン王国奪還の旗を掲げたのでした。これが「反旗を翻す」ってやつですね。さぁ、やれ、ゴードン。フィン王国はヒルダ王女ごと君の手中に収めるのだっ!って、待てーいっ!主人公・フリオニールを放置し、勝手にシナリオを進行させようとするゴードンの野望を阻止せねば・・・フリオニールの天下取りが為されません。闘技場でヤツの尻をぬぐっている間に、着々と事態は進展しておりました。ゴードンはいつの間にかアルテアの反乱軍をひきつれて遠征に出てしまったとのこと。
もぬけの空となったアルテアでは、兵士が一人、事の顛末を伝えるために残っていてくれました。彼がいなかったら、突然消えたアルテア市民と反乱軍にびっくりした状態で第二章・おてんば姫の冒険が終わっていたことでしょう。世に名高いサントハイムの神隠しです。
彼はゴードン派閥が幅を利かせている現在の反乱軍においても比較的フリオニール寄りの人材なのでしょう。まぁ、目が利く人であれば、ゴードンとフリオニールのどちらが真に反乱軍に貢献しているかは自明の理でしょう。ただ、人は既存の権力に弱いもので、王族という家柄になびいていってしまうものです。そんな中、一人伝令役を買ってでてくれた彼はひょっとしたら出世は下手かもしれません。フリオニールに構っている暇があったら、ゴードンに取り巻いていた方が将来につながったことでしょうに。だが、忘れません。フリオニールがいつかフィンの政権を奪取した暁には、彼の出世は保障されています。そういった意味で彼は賢いのです。あぁ、ちなみにツンデレじいさんは相当高いポストが用意されています。でも、そんな縁故人事を一喝して戒めてくれることをツンデレじいさんには求めてしまいます。
ともかく、彼がいうには反乱軍はフィン城の近くにキャンプを張って、攻略の作戦を練っているのだそうです。アルテアの様子からするに、もう拠点としてのアルテアは捨てて、背水の陣を敷いていると考えてよさそうです。フィン奪還の最終対決が目前に迫っているということです。ここで負けたら、反乱軍を立て直すのは難いんじゃないでしょうか。意外とのんきにキャンプファイヤーとか焚いて、ギターでもつまびいているかもしれませんけど。
具体的なキャンプの位置が掴めないので、とりあえずガテアの町に向かってみました。必要になりそうな道具はここで補充しておきましょう。大戦艦の爆撃でほぼ壊滅状態だったこの町は相変わらず人気がありませんが、一人だけおじいさんが残っているようでした。アルテアの兵士同様にヒルダ王女とゴードン王子が西でキャンプを張っていることを伝える任務のようです。もしやツンデレじいさんかと思いましたが、口調からそうではないと判断してみました。
この一連の反乱軍の行動は、はたしてどこまで敵に伝わっているのでしょう。結構な規模の人員の移動があったと思いますが、キャンプ地の情報が筒抜けで逆に一網打尽にされるといった心配があります。いや、そこは大丈夫か。ゴードンだけだったら心配ですが、今はヒルダ王女がいますもんね。指揮命令系統もしっかりして、小さい部隊単位で目立たないように移動を完遂したことでしょう。
反乱軍のキャンプ場はガテアから目と鼻の先の位置にありました。写真右手にガテア、橋を渡って左手にキャンプ場がみえると思います。そして、北の湖を渡ればすぐにフィン城です。あえてガテアを拠点にしなかったのは、何か理由があるのでしょう。例えば、キャンプファイヤーを燃やして、大声で歌うには町の中では、煙や騒音で迷惑をかけてしまうから・・・とか。みんな大好きだな、キャンプファイヤー。
はて、ミンウさんにカヌーをもらったフリオニールたちは直線距離でフィンにたどり着きますが、他の反乱軍は大丈夫なのでしょうか?もしかして、反乱軍ではカヌーが標準装備だったりして。雪国の人が移動手段にスキーを使うように、湖の多い土地柄では、カヌーとかカヤックとかクルーザーとかいろんな小船が大活躍なんでしょう。フィン攻略の際には、集団でカヌーによる湖上からの奇襲という陣形をとるのでしょうか。足場が悪くて返り討ちにあいそうな気もしますが、そこらへんは経験がものをいうのでしょう。湖上の闘いなら負けない、フィン水軍いや、フィンのカヌー艦隊。
さっそくキャンプにはいってみましょう。中にはやはり反乱軍のメンバーが今か今かと城の奪還のチャンスを狙ってうろうろしています。お前ら、もうちょっと落ち着けよ。もう、作戦はある程度進行しているのでしょうか。完全に置いてけぼりをくったフリオニールたちには若干居づらい雰囲気です。ゴードン王子とヒルダ王女がいるようなので、話しかけて気を紛らわせましょう。
まず、ゴードンです。お前にはいろいろと言いたいことがあります。俺の居ぬ間に洗濯をするな、とわからせてやらないといけません。しかし、ゴードンは自分の作戦がうまくいっているので調子こいているのか、聞く耳を持ちません。それどころか不意に現れた戦力・フリオニールを主力に大抜擢しやがりました。いや、お前、思いつきで作戦を決めるなよ。もしも、闘技場の地下牢でヒルダ王女脱出までの時間を稼ぐためにフリオニールが名誉の戦死を遂げていたら、主力は誰にやらせるつもりだったんだよ。もちろん、根っこはヘナチョコのゴードンが先陣をきって切り込んでいくなんてことはできないでしょうから、人材不足のままキャンプ場でまごまごしているままだったでしょう。っていうか、フリオニールが到着するまでの間、そんな理由でまごまごしていたんじゃないのだろうか。結局、反乱軍で骨のある男はフリオニールたち3人組(一人女性)と天才泥棒のポールさんぐらいのもので、あとは烏合の衆なんですよ。気骨のある血気盛んな若者が一人でもいたら、今頃一気呵成にフィンに乗り込んで攻略するなり、惨敗するなりしていたでしょう。
悔しいですが、人材不足の反乱軍にあっては、ゴードンの作戦に組み込まれるしかないようです。フリオニールたちの役割は反乱軍総出で敵(おそらくはキャプテンなど)を押さえ込んでいるうちに、敵の司令官を叩いてくることだそうです。司令官を叩けば、敵組織も崩壊して、落城ということになるはずです。まぁ、一番おいしい役割ではありますが、当然難度が高い仕事です。フィン奪還の暁には、いろいろと頼むよ。ちなみに敵の司令官がどんな人間なのかは、一切情報がないようです。うーん、これまでの潜伏活動中にこの反乱軍は何をやっていたのであろうか。
続いて、ヒルダ王女に謁見します。ゴードンとはガチで話しますが、ヒルダ王女に対してだけは、いまだに膝をついて頭を下げてお言葉を賜ります。「助け出してくれてありがとう!」いやいや、もったいなきお言葉です。ヒルダ王女もお変わりなく、嬉しゅうございますよ。振り返ってみると王女の不在期間は結構長かったのですよね。その間に王様は亡くなられましたし、ゴードンは増長するし、いろいろと大変だったのですが、なんとか王女の無事を信じてやってこれました。「ありがとう」といいたいのはこちらです。こうやってお互いに敬意を払える関係というのは何とも得がたいですよね。ゴードンもこのくらいの人間としての深みがあれば、まだ作戦の手伝いにも身が入るのですがね。
「のばら」の合言葉の下、反乱軍がついに最後の戦を開始しようとしています。初めて合言葉を教えてもらったときのことを思い出し、「たずねる」コマンドを使ってみました。王女はゆったりと笑みをたたえながら、「のばら」という言葉を聞き、「大丈夫、私は本物よ」と返してくれました。もしも、ラミアクィーンの化けたニセ者だったら、合言葉の意味もわからず戸惑うことでしょう。安心しました・・・あの偽ヒルダ王女事件のことを思い出すと今でも赤面ものです。
ヒルダ王女:あら、どうして顔を赤くしているの?
ツッコまれてしまいました。そこら辺は軽くトラウマなので、深く聞かないであげてください。すんません、王女にふしだらな感情を抱いてしまってすんません。