パルムの町からポフト港までの乗船賃は一人8ギル、四人で32ギルとなります。あぁ、この交通費は経費で落としてもらえるのでしょうか。一応、反乱軍の尖兵となったフリオニールですので、こういった諸経費は反乱軍の資産でまかなっていただきたいところです。しかも、お供につけられたミンウの分もフリオニール持ちで当然みたいな流れになってますしね。この先宿賃や武器防具の調達費用など全て帳簿につけておいて、任務から帰ったあかつきには、ヒルダ王女にしっかり請求しておかないといけません。できれば、領収書を切って欲しいのですが、・・・駄目ですよね。仮にも反乱軍です。行動の痕跡が残るようなヘマは許されません。でも、ミンウの食費とか結構嵩むんですよね。むしろミンウが全部払ってくれればいいのに。当然とばかりにフリオニールたちに支払わせてます。用心棒気取りかよ、ぺっ。(ミンウは命の恩人です。)
まぁ、あまりけちくさいことを言っていると、フリオニールのキャラクター的にも沽券にかかわりますからね。うぬぼれ屋は表向きは優雅にしていなくてはいけません。例え中身が守銭奴であっても。本当は出世のことばかり頭にあるガツガツしたやつなんですけどね。表面だけは調子がいいことをいうやつなんですよ、フリオニールは。内心、「お前、マリア。そこはお前が突っ込むとこだろ!ミンウ様おアシが足りませんのでどうか・・・とか言えよ、もう、気がきかねーな。」ぐらい思ってますけどね。
とりあえず、町に入ってすぐ船に乗るのも何なので、パルムの町を少し観光することにしました。そしたら、さすが港町。ゴロツキでいっぱいです。水兵とも海賊ともつかない海の男たちが、瞳の憂い気なマリアを誘ってきます。お酌の一つもしてほしいとの申し出ですが、頼りになる兄・レオンハルトの庇護の下で、男性への免疫が育つことのなかったマリアは過剰に拒否反応を示します。そんな反応したら逆にチンピラは喜ぶなんてことも知らないマリア。適当にあしらっておけばいいものを、生娘パワーを発揮します。まだまだ人生の春真っ最中の少女マリア(年齢不詳)。
その他、見知らぬ女性がフリオニールに向かって突然「あたいと一緒に暮らさないかい?」と言い寄ってくるなど、なかなかにカオスな町であることがわかりました。港町とはいえ武器屋、防具屋の品揃えは悪く、通商よりも漁獲や定期船での収入で成り立っているといった町のようです。まぁ、ようするにフリオニールたちにとってはどうでもいい町です。さしたるイベントもなさそうなので、32ギル支払って一路ポフトに向かいます。
受付のおっちゃんにお金を支払うと「外にある船に乗り込みな!」と指示され、言われるがままに外の船に乗ると、突然、ものすごい勢いで船が発進しました。うわっ、速っ!写真撮れないっての。あわてたためピントの外れた写真になってしまいましたが、逆にいい感じにスピード感が表せている・・・ということにしておいてください。それにしても帆船の常識を覆すスピード感です。風があろうがなかろうが、海を直角に曲がりながら、目的地に向かってひた進みます。うん、風以外の動力源があるんだろうな。それか風のクリスタル的なファンタジー要素で進む帆船かも。どっちにしろ一人8ギルじゃ採算があわないんじゃないかなぁ。よく経営が成り立っているもんです。バックボーンに国とか資産家の影を感じます。もしくは風のカオス・ティアマット様が・・・。
ものすごい速さで海を縦断したフリオニール一向は港町ポフトに無事に辿りつきました。なにげに初航海だったのですが、特に思い出もつくれませんでしたね。大体、FF2の世界ってフィールドに出るとむやみやたらに飛空艇的なものが空を飛び回っているんですよ。突然、現れて画面を横切って去っていくそんな月光仮面のおじさん的な存在が五月蝿く飛び回っているので、今さら普通の船旅にスリルも何もないですけどね。
ポフトの町は北のサラマンド、東のバフスクへの要衝といった感じの交易地のようです。バフスクで製造中の飛空艇の軍艦が完成すると、いよいよフィン王国側の旗色が悪くなるみたいですから、はやいところ潰しておきたいんですけどね。ミスリルのないフィンには、まだまだ黒騎士もキャプテンも手ごわすぎる存在なのです。まずは北のサラマンドでミスリルゲットが優先事項なのです。
ちなみにこのポフトでも特に優れた武器防具には巡りあえませんでした。多分、金属や木材などは全てバフスクでお船の建造に使われてしまっているのでしょう。北京オリンピックに向けて中国がやたらと資材を調達しているのと同じです。国家規模の事業によって、その他の零細事業は割を食うものなんです。心なしか武器屋の親父が背中で泣いているようでした。もっといい武器を売りたいだろうに。
その他にポフトでは面白い人物を発見しました。「シド」です。FF初心者の私ですが、この男のことは知っています。確かキングダムハーツでバカボンのパパのような姿でうろついてたおっちゃんです。なんかメカニックに強そうなキャラのようでしたが、むしろ大工よりな風貌だったと思います。FF2ではもうちょっと若そうなルックスで、目つきの悪さも格段に上がっています。多分町の不良のヘッドぐらいの顔つきです。酒場にたむろっていたので話しかけると、金さえ払えば飛空艇でどこへでも連れてってくれるそうです。はい、ここで「飛空艇」というキーワードをゲットです。覚えておきました。
飛空艇では距離に応じて払う金額が変わるようで、アルテアまで戻るのに確か、700だか800ギルほどかかりました。有料ルーラがここに誕生です。まぁ、空飛ぶタクシーだと思えば安いもの・・・かな。渋滞知らずですからね。(そもそも自動車はないけど)
バフスクやサラマンドでも送ってくれるようでしたが、せっかくなので歩いて行きますよ。帰りはアルテアまで乗っけていってもらっても面白いかもな。
シドがどんなキャラなのかまだ謎は多いですが、おいおいわかってくることでしょう。キングダムハーツに出てくるぐらいなんだから、きっと人気者なんだと思います。脳内ではガイル少佐(ストII)との関連付けが発生しました。
シドがいた酒場には、お客さんが何人もいたのですが、話しかけてもみんな同じことしか言わないので、つまらないです。あいつらはコウモリレベルの存在感ですよ。ドラクエ信者な自分にとっては、台詞回しとかそういうところを大事にする傾向があるようです。やっぱり酒場にいる人には様々なことをしゃべらせて欲しいですね。ゴシップと絡めて有益な情報を垣間見せる飲んだくれの親父こそが、シナリオを円滑に進めるのです。シナリオライターってのは、誰でもできそうでいて実に奥深いのです、多分。
あぁ、でもファミコン時代は潤沢にリソースがないから、台詞も削りに削らなきゃだったのかもな。俳句ぐらい短い言葉の中にあれこれ詰め込まないとならないとなると、ファミコン時代の表現者ってのは、大変だったんだろうなぁ。
さて、次はサラマンドです。北に向かいます。