国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

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素敵な男性・スコット

度重なる全滅のすえ、フリオニール一向は考えをあらたに再度占領下のフィン王国に乗り込みました。とにかく、「腫れ物に触るな」の一言につきますね。こうもりが飛んでいてもどうせ「キィ・・・キィ・・・」としか鳴かないのですから律儀に話して周る必要はないのです。触らぬ神に祟り無し。コウモリと油断して話しかけたら、「ぼくは悪いバンパイアだよ。」って命を奪われる危険性がFF2にはあるのです。

パブのマスター城下町に巣食うキャプテンたちの隙をついて、一向は城壁の外にあるパブへの潜入に成功します。が、店内もキャプテンだらけ・・・もう入店した時点で不用意にヤクザの事務所に足を踏み入れた気分です。まぁ、話しかけさえしなければ害のない連中とはわかっていますが、変な雰囲気です。キャプテンに囲まれたらもちろん全滅ですからね一応セーブしてみたりして、おそるおそるカウンター裏のマスターに話しかけます。するとどうもマスターはフリオニールをパラメキア側の人間と勘違いしたらしく、客相手のトークを開始します。なので耳元でこっそり「のばら」と言ってやりました。

すると突然、神妙な面持ちになったマスターが、「今自分がいる壁のむこうに怪我人を匿っているから、そいつをよろしく頼むな。俺はもうこんな店うんざりだから逃げるわ。後はよろしく!」と言い放って、店からダッシュで出て行きました。なんかもう、ものすごい展開についていけませんが、とりあえずこのパブはもうフリオニールのものらしいです。ここで営業を続けるのもまた一興かもしれません。兵隊相手で気を使いますが、収入に困ることはなさそうです。それであるならば、もうちょっと店の内装を自分好みに変えたいなぁ。まぁ、今いる客が帰るまで改装作業はできませんので、とりあえず匿われている怪我人の様子をみてきましょう。回復したら下男として使ってやってもいいかもしれません。マスターの後の壁にむかってフリオニールを前進させると確かに隠し扉がありそのむこうの階段をおりていくと、ベッドに横たわる人物がいました。

死んだはずのスコット王子発見怪我の進行度合いはわかりませんが、ベッドに横になっているということは、立ち上がってはいけないぐらいの重症患者ということでしょう。ベッド際に歩み寄って話しかけますと重要人物らしく写真つきの会話窓が開きました。「パラメキアに売られるぐらいなら殺してくれ」という発言から察するに、フィンの高官か何かでしょうか?それにしては若すぎますね。
例によって魔法の言葉「のばら」で敵意のないことを証明します。それにしてもこの言葉、万能ですね。

すると、彼の身元が判明しました。カシュオーンのスコット王子というのが、彼の身上らしいです。ん?カシュオーンってどこかで聞いたような。アルテアの町に確かカシュオーンから逃げ延びたという気弱な王子がいたっけ。そうそう、カシュオーン王子・ゴードンが兄のスコットを見殺しにして生き延びたことを後悔していたのでした。って、スコットまだ生きてるし。どうやらゴードンの早合点だった模様。生きて兄弟が再開すれば、弱気なゴードンも自信を取り戻せるかもね。
と思ったら、むしろ兄ちゃんの方が弱気でして、「俺はもう駄目だ・・・ゴードンに伝えてくれ・・・」と伝言モードに入りましたよ。なんとかこの兄ちゃんをアルテアまで連れて行ってやりたいのですが、どうしたものでしょう。

ボーゲン伯爵とは?ちなみに言付かった伝言は以下の3件です。再生します。ピー。

ゴードンへ→お前は力のあるやつだから、自信を持てよ。
フィン国王へ→フィンがこんなに早く攻略されたのはボーゲン伯爵の内通のせいだよ。
・・・

空気を読めない娘・マリアと、ここで3件目の伝言にマリアが割って入ってきました。今、大事なところなんだから空気を読んで欲しいところですが、マリアは天然電波系少女な設定ですので、ちっとも意に介しません。「兄のレオンハルトを知りませんか?」と脈絡もなく瀕死のスコット王子に尋ねる厚顔さ加減。そんなのベッドの上の王子が知るはずもなく、申し訳なさそうにスコットは首を横にふります。逆に聞きたい。なんでこのベッドの上でかろうじて生きていたこの王子が、レオンハルトのことを知りうると思ったのか?そもそもレオンハルトが敵兵あふれるフィンにくると思っているのは何でなんだろうか?はっ!?これはミンウの情報操作ですよ。まるでフィンにレオンハルトが戻っているかのような口ぶりで見事にフリオニールたちは煽動されていたのです。おそるべき術師・ミンウ。ヒルダがフリオニールの反乱軍への入隊を拒否したのを横で聞いていたミンウは、若さあふれる行動の男・フリオニールに一言そえるだけで、これこの通り、危険なフィンでの情報収集に成功という段取りですよ。
まぁ、その副産物として、マリアの空気を読めない発言を呼んでしまったわけですが。

一気に場が白けましたが、スコット王子は最後の力を振り絞って、最後の伝言をフリオニールに託します。

ヒルダ王女へ→愛していたよ。

なんとびっくり、この王子、ヒルダ王女とは親密な間柄だったようです。そして、その後衝撃の発言があります。

スコット「いや、今のは伝えなくていい。死に逝く者の告白など、生きていく者には邪魔なだけだ。」

うおぉー、なんかめっちゃかっこいいじゃないですか。自分だったら、死の間際にはいかに自分の存在を周囲に印象付けるかなんてことを考えてしまいそうですがね。サクラのように鮮やかに儚く、スコットはベッドから降り、フリオニールに何か渡すと、床に倒れて、神に召されていきました。そのとき私は思ったのでした。

上のパブの経営どころではない、と。