国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

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進駐軍無頼

ガテアの村の北の湖のむこうには、パラメキア軍に制圧されたフィン王国があるという・・・そんな話をききつけて、さっそくフィン王国にむかうフリオニール一行。直線距離ではガテアの村から近いのですが、湖を迂回しないといけないので、遠回りで面倒くさいです。しかし、ラダトームから竜王の城までの道のりを考えれば文句もいえません。

フィン王国湖の西を湖岸をそって歩いていくと、背の高い建物が見えてきました。間違いなくフィン王国でしょう。なかなか立派な建物ですが、今はパラメキアの魔の手に落ちている状態です。はてさて、一体全体どうやって進入しましょうか。なんでも城下の裏手には、パラメキアの侵攻から逃げ遅れたパブのマスターが敵軍相手に商売をやっているらしいです。中に入って彼とコンタクトを取るのがセオリーでしょう。しかし、もしも彼がそれほど愛国心のないマスターだったら、逆に敵軍に通報されてフリオニールが御用になってしまうかもしれません。自分の店を守るためであれば、客は誰であろうといい・・・これは商売人としては正しいあり方なのかもしれません。でも、今は同胞のフリオニールの味方になってくれることを望みます。

フィン城下正門にて他に入り口があるわけでもなさそうなので、堂々と正面から進入するフリオニール。城下町の正門は特に見張りがいるわけでもなく無用心もいいところです。敵国をのっとったら、まずは民衆の反乱を抑えるべく親玉の首を捕まえて、地理を調査し、守るべきところに兵隊を配置しなくてはいけません。親玉(フィン国王)には逃げられてますし、正門もがら空きとは、パラメキア帝国は一体どういう組織なんでしょう。油断しているフリをして反撃の糸口を与え、相手が近寄ったところを一網打尽・・・なんて、敵の謀略をはかっていても仕方がありません。持たざる若者・フリオニールは、蛮勇と行動力だけで出世する男です。とにかく、中に入ってしまいましょう。ただし、中には帝国の兵隊がウヨウヨいる様子です。「近寄らないように気をつけよう」とフリオニールはマリアとガイに注意をうながします。

近寄らなければいいだけなんだろうか?と私なんかは思ってしまいますけど、実際に敵地に忍び込んでも堂々としていれば意外と気が付かれないものなのかもしれません。フリオニールの服装があまりにも変だったら「貴様、部隊と所属を言え!」なんて上官風の男に詰問されるのかもしれませんが、多分、一般的な服装なんですよ、この世界では。ちなみに中にいる敵兵はみんな黒光りする甲冑に身を包んでいますので、フリオニールの服装は相当浮いていると推測されます。やっぱり、駄目かも。

敵兵にみつからないルールがイマイチはっきりしませんが、オーソドックスに敵兵が東西南北四方のいずれかを向いているその視線の先に入らなければみつからないということなんでしょう。誰か牢獄に捕まっている人(トム爺さんの息子的な)にキメラのつばさを渡すミッションぐらいに考えておけば見つからずに済むでしょう。

しかし、事態はそう簡単ではありません。何気に町中の四方八方に敵兵は潜んでいるのです。全ての敵兵の視線を盗んで通り抜けるのは至難の業といえそうです。って、いってるそばから一人の兵隊がフリオニールの方に体を向き直しましたよ。やばい、みつかった。戦闘か?それとも強制退去か?

・・・しかし、なにもおこらなかった。

誰もいない街中どうもあの甲冑の兵隊は甲冑の目の部分を閉じているのか、周りがあまりよく見えていないようです。楽勝ですね。というわけで、敵兵の目をおそれることもなく、一番手近な民家へと入りました。そしたら、もぬけの殻です。当たり前ですね。占領されてるんですから。確か、フィンの国民はパブのマスターを除いてみんな散り散りに逃げたんですよね。フリオニールもその中の一人ですし。まぁ、中には国内に残って戦って敗れた人もいたかもしれませんが、敗残兵の遺体が転がっている様子は特にありません。神隠しにでもあったかのように、建物の中には空虚だけが残されています。
あぁ、でも占領下の国の家内をむやみに荒らしたりしないあたり、パラメキアは意外と紳士なのかもしれません。室内は荒らされた様子もなく、いつでも戻ってきて生活を再開できそうな雰囲気です。

いろいろ入れそうな建物を巡ってみましたが、どこも空でした。魔法屋を発見したときには、新しい魔法が買えると思って小躍りして中に入っていきましたが、魔法屋の主人がいないのですから、何もできません。残念。

モンスターのいる街中で、城下を歩いているとびっくりなことにモンスターと遭遇しました。ちゃんと戦闘シーンの背景も城下風です。ん?しかし、パラメキア兵がいるのにモンスターがいるってのはどういう状況なんでしょうか。FF2はフィンVSパラメキアの人間間の争いが主軸なのではないのでしょうか?中世ヨーロッパ(キリスト教社会)で書かれたお話では、トルコのイスラム勢力を悪魔のように描きたてて、遠征や異教徒虐殺を正当化したなんてこともあったかもしれませんが、まさか、この一見モンスターにみえるキャラクターも実はパラメキアの兵隊なんじゃないでしょうか。ゲームとして主人公側を正義に据えるための表現かもしれません。最近漫画でもよくありますからね。人間同士の暴力シーンはPTAからNGが出るので、非難をかわす為に敵は人外のものにしてしまうのです。でも、敵キャラが人間っぽくないと感情移入の度合いが低くなるので、魅力的な敵キャラが作りにくくなるみたいですけどね。

まぁ、パラメキアはモンスターも尖兵として使用している魔力のある軍事国家とでも考えておきましょうか。この世界のモンスターがどういったモチベーションで人間を襲うのかまだ定かではありませんが、まぁ、敵国の中心にモンスター的な何かがあってそれが求心力になっているのでしょう。ハーゴンみたいな。

好奇心からの行動ところで、今までみつかるまい、みつかるまいと避けてきた城下の敵兵ですが、実際のところ見つかったらどうなるんでしょう。まぁ、せいぜい強制的に城下から退去させられるというところでしょうか。そこそこ強い敵と戦闘になって、勝利すると画面から敵がいなくなってるなんてケースも考えられます。そうなると俄然、好奇心が騒ぎ出します。騒ぎ出しませんか?押しちゃいけないボタンを私の前に持ってきてはいけないってことですね。
とにかく、あえて見つかってみるべく敵の目の前に移動してみることにしました。・・・が、何も起こりません。この敵兵は相当危機意識が弱いのでしょう。仕方がないので話しかけてみることにしました。すると突然、フリオニールを反乱軍と認識し、戦闘に突入しました。

相手の名前は確か「キャプテン」でした。多分野球部の主将でしょう。一応、辞書で調べてみたところ英語で「Captain」は米軍における「陸軍大尉」「海軍大佐」「空軍大尉」といった階級を指す言葉だそうです。海賊だったら船長ですから、何気に大物に話しかけてしまったようです。で、びっくりなことに最初の一撃でフリオニールは最大HPの10倍ほどのダメージを受けて即死しました。これは、やばい。油断したふりをして相手をおびき寄せる策略にのってしまったのかもしれません。身の危険を感じたガイとマリアはフリオニールの遺体を捨て置き、すぐに逃げの体勢にはいります。が、逃げられない!
ボス戦さながらに、どうも敵をふりきって逃げられないという趣向のようです。従って、ガイ、マリアの順番で息絶え、3ターンキルの洗礼を受けたのでした。(ガーランドのことかーっ!」)

あっ、ていうかまたセーブしてなかったよ。好奇心にまかせて行動するとこんなことになってしまうんですね。正門でフリオニールの言った言葉が思い出されます。

「敵兵には近寄らないように・・・」

ごめん、近寄るどころか話しかけちゃったよ、自分。弁解の余地もなく、ガテアでセーブしたところからまたやり直すことになったのでした。