オーエンの塔 オーエンの塔

国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

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機械仕掛けの塔

オーエンの塔

なんだかデッシュにほんのりと死亡フラグが立ち、少し重苦しい雰囲気の中、ルーネスたちはグルガン族の谷をあとにし、アーガス城近くの海岸に停泊させていたエンタープライズ号に乗り込みました。もうね、これだから未来が見えちゃう人は困るよね。運命の一言がやたら重いですからね。それはもう自分の発言の重さから、人目を忍んで暗い谷に一族郎党ひきこもってしまうのもむべなるかなといったところです。目指すは北のオーエンの塔です。

私自身、バハムートの巣から転落したあたりからこの世界の地形について不明になってしまったので、船旅を続けながらちょっとおさらいをしましょう。先日、この大陸が浮遊しているという衝撃の事実を知ってしまいましたが、この浮遊大陸でルーネスやアルクゥたちは何にも知らずに子供時代を過ごしてきたわけですね。交通手段が限定されている世界なので、田舎の子は世界の広さを知らないままうずもれてしまう運命なわけです。とりわけレフィアやイングズも含め光の戦士4人の住んでいる地域は、まるで何かから庇護されるかのように険しい山地に囲まれた盆地にありました。そこに飛空艇でやってきたのがシドですね。飛空艇でネルブの山を越えカナーンがある地域までがサスーン国の影響範囲と考えています。浮遊大陸の陸地は大きく5つの大陸にわけて考えるとわかりやすいのですが、サスーン領は地図上で北東のあたりに位置しています。この大陸から陸路で別の大陸に移動するのは困難だったのですが、ドラゴンの巣から落っこちた際に南東の大陸に着地したようです、風のマントもないのに。
南東の大陸には小人の町・トーザスやバイキングのアジト、ネプト神殿があり、この大陸でエンタープライズ号を手に入れたルーネスたちは次に南西の大陸でトックルの凄惨な状況を目の当たりにします。で、現在北西にあるアーガス城のある大陸を出発したところです。これまで触れた4つの大陸に囲まれた大きな海があり、エンタープライズ号はこの内海の中を自由に航行できていましたが、それとは別に4つの大陸を囲む外海も存在するようです。その外海の外周をさらに囲う大陸があって、そこに古代人の末裔の住む村がありました。そして、そのさらに外側は空です。地図の中心から外側に向かって、「内海」→「4大陸」→「外海」→「外周大陸」→「空」という環状の地形が連なっているところがこのマップの大きな特徴だと思います。さてオーエンの塔はどこにあるかというと、唯一内海と外海をつなぐ海峡近くに何かを見張るようにそびえ立っていました。海峡には大きな渦巻きが発生していてどうやら航行は不能な様子です。従って、外海での冒険はまだお預けということになります。

とりあえず、お目当てはオーエンの塔ですので、渦巻きへの命がけのチャレンジは止めておくことにしましょう。リヴァイアサンに飲み込まれでもしたら一大事ですしね。そうそう、グルガン族にもらった「トード」は白魔道士・アルクゥに覚えてもらうことにしました。派手な攻撃呪文よりも、こういう地味なのが似合う男です。逆に派手な攻撃呪文しか覚えていないレフィアには、FF3のマーニャを目指してもらうことにしましょう。ベギラゴン&メラゾーマ&イオナズン!オーエンの塔の内部は、話に聞いていた通り歯車やら鎖やら、動力を伝えるような部品に彩られた機械仕掛けの態をなしていました。飛空艇にも似た違和感がひしひしと伝わってくる感じです。ウルの田舎で田んぼの蛙に麦わらをさして空気を吹き込んでいたようなルーネス的にはカルチャーショックも甚だしいでしょう。とかなんとか言ってると、そんな田舎の光景さながら、この塔内にもなんだかいっぱい蛙の姿がみられるではないですか。あー、でも紫色でものすごい不気味な蛙です。まぁ、エクアドルには体が透明で内臓がまる見えなんていう蛙もいるそうですから、蛙業界での不気味度でいったらまだまだお子様レベルなのかもしれませんが、この機械と蛙という取り合わせが相乗的に不気味さを醸し出しています。廃墟ツアーとかにオススメなスポットといえるでしょう。しかし、塔内は蛙のいる水溜りで行き止まりです。どうやらこの水溜りの下は別の場所に通じているようなので、デッシュが潜る気満々なのですが、こんな薄暗い不気味な場所で水に潜るって、なんちゅー神経の太さをしているんでしょう。この運命の男・デッシュはグルガン族で何かインスピレーションを掴んだらしくて、先走り方が半端なくなってきました。ウルのやんちゃボーイ・ルーネスでも「さすがに蛙にでもならなきゃ無理だべ」っていうぐらいですよ。レフィアなんか「蛙なんていや~ん」と女子力をここぞとばかりに発揮して、こんな気味悪い状況を感情的に否定してきます。

しかし、ここでアルクゥがにやりと笑って、トードの呪文を唱えました。みるみるうちに全員の姿があの醜い紫色のゲロゲーロに変身し、水中移動が可能な状況になりました。多分、日ごろの冒険の中でレフィアに対していろいろと思うところがあったんだと思います。アルクゥは昔からルーネスと一緒に暮らしていて、自己主張の激しいキャラクターとの生活には慣れていると思いますが、それが二人に増えて、しかも異性ときたものですから、さすがにパーティー内の摩擦もすごいものになったでしょう。あと思春期とかいろいろ面倒くさい時期なので、レフィアの男性評価基準的にアルクゥは劣等感を覚えることもあったかもしれません。

イングズ:頼りになるお兄さん的存在
ルーネス:喧嘩仲間
デッシュ:浮気っぽい女の敵。でも儚げ
アルクゥ:空気

もうね、何もかも蛙にしちゃいたい気持ち、中学二年生以上の男子なら経験済みですよね。見事に蛙状態になったところで、古池に蛙飛びこむ水の音、チャポンと潜って出た先で、突然、塔の中から人の声が聞こえました。

「ようこそ、オーエンの塔へ。ここがきさまらの墓場となるのだ!」

紳士的なのか、敵意むき出しなのかよくわからない声の主は近くに見当たりません。はて、どこのどいつでしょうか。直接頭に語りかけてくるタイプの敵キャラは結構強いというステレオタイプがあります。クリスタルさんも脳内に語りかけてきましたし。もし自分に人の脳内に語りかける能力があったら・・・もう悪用することしか思いつきませんでした。しかし、このオーエンの塔、一部吹き抜け構造をもっているようです。・・・ひょっとしたら他の階から大声で話しかけてきているだけかもしれません。一体全体どんなやつなのか、正体を暴きに塔を攻略してやりましょう。