熟練者
アルテマウェポンの前に轟沈し、泣く泣くマハノンの町に戻ってきたミンウたちは、自分達に不足するものを自覚し、補うための努力を行いました。簡単に言うと、ジェイド似の謎の洞窟にこもって熟練度上昇特訓を行ったのです。洞窟でうろうろしていると魔物が現れるので、それを機械的に潰していく作業です。ただ、それだけだとさすがに退屈だったので、好きな呪文の熟練度をむやみやたらとあげてみたりもしました。私の最近のお気に入りは「ブリンク」です。ブリンクを多重にかけると敵の攻撃がかすりもしないので、気分は残像拳を使った悟空です。あとヘイストとかバーサクとか強化系魔法は役に立ちそうなので無意味に使いまくりました。面倒くさい作業ではありましたが、なーに、低レベルのままチョコボに乗ってミシディアに行った帰り道に比べれば、造作もないことでした。
強くなったミンウたちにとって、アルテマウェポンは強大な存在ではなくなっていました。バーサクにつぐバーサクで鬼のような攻撃力になったリチャードが、アルテマウェポンをガシガシ叩いているうちにやつは「アルテマの本」を置いて消えてなくなりました。もちろん、こいつを覚えるのはミンウに決まっています。かつてマリアには使いこなせなかったこの大呪文。ミンウならあるいは・・・期待が高まります。そう、アルテマはマリアには荷が重すぎたに違いありません。かつてパンデモニウムが世に現れたとき、魔物ごとそれを一掃し、ミシディアの民があまりに危険だからといって封印したほどのシロモノです。このアオリのウケとしては、マリアのアルテマは弱すぎました。しかし、真のアルテミスト・ミンウにかかればこれを使いこなすことも可能でしょう。っていうか、ミシディアの塔で封印を解いて死ぬべきではなかったのです、彼は。ガイを外してでも連れて行きたかった人材なのです。