二人のお母さん
たまさか地割れに飲み込まれてしまい地上に戻らんと暗い洞窟を進んでいると思っていたら、全てがクリスタル様のお導きであったという、壮大などっきりカメラを仕掛けられたルーネスは、何が何だかいまいち理解が進まないまま、眼前がホワイトアウトして、気がつけばどこかの草場に横たわっているのでした。
一体全体、今までのことは何だったのでしょうか。夢にしては生々しく、ゴブリンをなぎ倒した感触は手に残っています。腰にはロングソードも帯刀しているので、さっきの不思議な出来事はリアルだったと考えるのが自然でしょう。どっきりカメラの収録もあけたところで、仕掛け人たちのよく考えれば不自然だった行動などを省みてみましょう。
クリスタル様(仕掛け人)がいうことには、「光」とか「闇」とか「希望」とかとにかく言うことが抽象的でうさんくさかったのが印象的です。もったいぶらずにもっとはっきりと「悪い奴から平和を守るのは、お前だ」と言ってくれればいいものを。
天真爛漫と好奇心旺盛がウリのルーネス的には、あまりに具体性を欠くクリスタル様のお導きは「よくわからないこと」として頭の隅に追いやられてしまいました。ただ、あるのは、「俺ちょっとレア体験しちゃった」という漠然とした楽しい気持ちです。ちょっぴり怖くて、それでもすごいきれいなものを見ちゃったなんていう体験は、子供大好きです。
草地から起き上がると画面は外マップに変わりました。東西北と険しい山に囲まれているので、南にしか進めません。序盤も序盤ですから、プレーヤーがいきなり変な方向に行かないように移動範囲は極めて狭めてあります。う~ん、親切設計。こうでもしないと、チョコボに乗ってミシディアに辿りついてしまうような人が出てきてしまいますからね。