国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

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闇に隠れて生きる

ドーガの館に出現した魔法陣を経由して、ルーネスたちはドーガの洞窟と呼ばれる縦穴の壁面にできた坂を下っていきます。ドーガの洞窟って名前がついているからにはドーガの直轄地域なのでしょうが、モンスターもしっかり登場しまして、サイクロプス、フンババ、オーガ、ネメシスなどが襲い掛かってきます。どこから侵入してきたのかわかりませんが、こんなところに呼び出してどういうつもりなのでしょう。何かを授けてくれるそうですが、ドーガの館では受け渡しができないものなのでしょうか?ちなみに宝箱もチラホラと配置されていて、10000ギル入ってたり、チョコボの怒り、白の香り、フェニックスの尾、ライジングサン、ラストダガーを入手したりしました。

覚悟のドーガとウネ

一番下まで降りると、滝に囲まれた場所に円盤がありその上でウネとドーガが待ち構えていました。「よく来た!さぁエウレカのカギを完全なものにするぞ!」とドーガさん。そういえばドーガと別れたときにエウレカの鍵を取りに行くなんて話をしていましたね、あの人。で、その鍵が現状でまだ不完全な代物らしく、それを補完するためには「私たちと戦うのよ!」とウネさん。この二人にはいろいろお世話になってきた経緯があるので、かなり感情移入している4人の光の戦士なわけでして、「えっ!?そんなこと・・・できない!!」とレフィア。いきなり教壇に現れたビートたけしに「今日はみなさんに殺し合いをしてもらいます」と言われたかのような衝撃を受けます。そこですかさずドーガが話を補足し始めます。「よく聞くのだ!!昔・・・人々にはその力が大きすぎて扱えない武器がエウレカに封印された。今こそそれが必要なのだ。」どうやらエウレカというのは武器を封印する入れ物のことのようです。それを開けるのがエウレカの鍵であって、昔の人が扱えなかった強力な武器を手に入れようというのがドーガの作戦のようです。「そしてエウレカへの鍵を完成させるには私たちの戦いのエネルギーが必要なんだよ。」とウネさんが説明を加えます。いや、説明になってませんけどね。ちょっと言い回しが気になったのですが、エウレカというのは入れ物というより到達目的地っぽいですね。それで到達するためには大量のエネルギーが必要なようです。別に化石燃料でもなんでもドーガであれば代替エネルギー源をどこからでも調達できそうな気もしますが、エウレカに行くためのエネルギーはその質にもこだわりがあるようです。エネルギーの質とか、自分でも言っていて何の事だかわかりませんが、魔法が許容される世界観にあって、エネルギー保存則とも質量保存則とも矛盾なくエウレカに行くために必要な要素が存在するのでしょう。そんな高度な事情がわかるわけもないルーネスが「ダメだ!何と言われてもドーガ、ウネ・・・あんたたちとは戦えない!」と浪花節を展開しますが、ドーガも「わからずやめ!それならこれでどうだ!わしを倒さねばお前が死ぬぞ!!」と返します。

ドーガの本体

・・・というわけでやむに已まれずドーガとの戦闘が始まってしまったのですが、バトルの対象が私たちの知っている髭にローブのドーガさんではありません!セミの抜け殻のような、ギョロメのモンスターが目の前に現れます。ここでいつかウネさんが言っていた「ザンデがもらった人間としての命こそが一番すばらしいものなのにねぇ」というような言葉が脳裏によぎりました。そうです、彼らは妖怪人間だったのです。人間を凌駕した能力というのも無理もありません。人間じゃなかったのですから。普段は姿かたちを人間に似せていますが、本来の姿は虫っぽいなにかだったとは・・・。大魔道師ノアがどうかはわかりませんが、その弟子は三人とも人外のものだったのですね。いやはやこのインパクトはFF2でフリオニールがヒルダ王女の寝室に誘い込まれたときに匹敵しました。古代人が古代文明を築き上げていたという歴史と魔道師ノアとその弟子がすごい能力を持っているという伝説がどうにもリンクしないなぁと思っていたのにも少し合点がいきました。人の歴史とは外れたところでドーガさんたちは生きてきたのですね。なるほど。

ウネの本体

ドーガを倒すと次はウネの番です。「ドーガ!死なないで!」なんてルーネスが言っている間に「次は私の番だ!行くよ!!」とウネさんも本性をさらけ出してきました。やはりモンスターっぽいいでたちで青い半裸のファンキーなおばちゃんといった印象です。ストリートファイター2のブランカの色違いのようでもあります。一体全体どういう経緯でノアさんはこの二人を弟子にしようと思ったのでしょう?いろんなことを考えさせられながら、アルクゥが死んだもののウネさんとの戦闘にも勝利しました。

エウレカの鍵の授受

やるかやられるかというレベルの死闘だったようで、勝った方のルーネスサイドにも動揺が広がります。「ドーガ!ウネ!」と殴った拳を広げて二人の容体を気にするルーネスに「さぁ、これでエウレカの鍵が完成した。これを持っていくのだ・・・」と横たわりながらも最後の力を振り絞って鍵を渡すドーガさん。そして、その視線はルーネスの顔から天井へと移ります。その身を呈してまで、ルーネスたちにエウレカの鍵を渡そうとするドーガの真意についてですが、ちょっと思うところがありまして、つい先日であったようなひよっこルーネスたちに、いくら光の戦士だからといってここまで献身的になれるもんだろうかと考えていたのですよね。でも、ドーガの真の姿をみて、どうもドーガが尽くしていたのはルーネスに対してではないなと確信し始めています。多分、ドーガとウネが協力的だったのは、ザンデを止めたい一心だったんじゃないでしょうかね。同じ師匠を持つ者同士、三人の中は悪くはなかったようです。それがノアからの相続問題で誰が何をもらうかでトラブルが起きてしまったのですね。おそらくノアを含めてザンデ以外の三人は一番いいものがザンデに渡ったという認識だったのですが、ザンデの価値観はその反対だったため、弟子たちの関係がギクシャクしてしまいました。その結果、人類をも巻き込んだ騒動に発展してしまい、その騒動の責任を感じたが故のドーガ・ウネの自己犠牲だったのだと私は考えました。そんな気持ちも知らないで「戦いたくない!」なんてルーネスがいうもんだから、ドーガの心境としても複雑だったかもしれません。とにかくドーガの目線はルーネスの後ろにいるザンデに常に注がれていたんじゃないかなと思った次第です。ザンデも多分、妖怪人間みたいな生物だったんでしょうね。でも「さほど人間になりたくなーい」って叫んでいたんでしょう。あっ、ウネさんの本来の姿はちょっとベラの雰囲気もありますね、そういえば。