国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

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牛骨

「無敵の」巨大船に乗って、ルーネスたちはアムルの北にあるという暗黒の洞窟に土の牙を求めて向かいます。山を越えられるということで評判だったインビンシブルは実際のところ、小さな山が二つ並んでいるところの中間の谷間であれば超えられるようです。暗黒の洞窟の周辺は、急峻な山となだらかな小山が複雑に入り組んだ地形なので、インビンシブルでも通れそうなルートを探しながら少しずつ内陸の方へと向かっていきます。小山を超える度に上昇&下降を繰り返すので進行はかなりゆっくりで少しイライラします。ちびまるこちゃんでいうところの愚鈍な小杉君です。

やっとの思いで暗黒の洞窟に到着して中に入ってみると、中には牛のような生物の骨が散乱しています。焼肉するなら呼んでくれればいいのに!と思いつつ奥へ進んでみると、甲冑姿の人の姿がみえます。「私は修行のためにファルガバードから来た。この洞窟の怪物には普通の剣の攻撃だと分裂する者もいるのだ。」なるほど腕試しでいらっしゃった先客でしたか。先輩風を吹かせてモンスターの傾向を教えてくれるあたり悪い人ではなさそうです。しかし、ファルガバードとは何でしょう?地名っぽいのですが、この辺にそんな集落はみかけませんでした。巨大船を手に入れた際に一通り世界を見て回ったつもりでいましたが、ひょっとしたら何か見落としがあったのかもしれません。なにせ、もっと急峻な山を越えられると思っていましたので、高い山に囲まれていそうなところばかりをピンポイントで探していましたから、小山に囲まれた地域があっても気が付かなかった可能性はあります。
分裂する敵と言えば、前にイーターという敵が分裂して二体に増えるという芸をやってのけました。実体を伴うようなのでNARUTOでいうところの「影分身の術」に相当します。分裂というと切断されたプラナリアが再生して二体に増えるという話が思い出されますが、あいつ切断された両方ともに同じ記憶が宿っているとかいう実験結果があるとかなんとかって話ですよ。人間の記憶媒体というと脳がメインですが、それ以外の部分にも記憶は宿るんですかね。もしも自分の右手が寝てる間に独自に記憶を蓄積してくれたら、ミギーって呼んであげる予定です。
分裂のメカニズムについてですが、いくつかトポロジカルな矛盾に目をつぶって、瞬時に全細胞が細胞分裂すれば、二体に増えるくらい造作もないことです。そういえば、天津飯も4体までなら増えられましたが、質量保存の法則に抗えず、一体一体が軽いという理由で悟空に飛ばされて負けてsまいましたね。肩から二本腕を生やしたり、第三の目を持っていたり、彼ほどの達人になると細胞の分化までも自由自在です。ぜひ、理化学研究所に招待してSTAP細胞の研究に役立ててほしいです。

ファイガバードの人

ともかくこのファルガバードからきた腕試しの人より先に進まないと土の牙を奪われてしまうかもしれません。と、先を進んでいくと、またしても鎧姿の人が。膝と手を大地につき、どうやら立ち上がれないような状況のようです。心配になって話しかけてみると「私の暗黒剣はまだ未熟だったようだ。ここで会ったのも何かの縁、これを受け取ってくれ。」とルーネスに「こてつ」を渡し、そのまま消え去ってしまいました。多分、「消える」とは「死」を表す演出なので、実際はその場にこの人の遺体があるんだと思います。遺体が画面上から消えてくれないとゲーム画面は大変なことになってしまいますからね。モンスターの死骸の山に余分なポリゴンを費やしているわけにはいきません。ゲームの中で死んでもカメラに映り続けるには、このダンジョンの牛の骨のように不気味さを演出するか、ドラクエの棺桶とかバイオハザードのゾンビみたいに復活して動き出すような場合に限られます。
そういえばこの未熟な暗黒剣の男、どこかで見たことがあるなと思ったら、キングダムハーツのハートレスが甲冑を着たやつにそっくりです。渡された「こてつ」とかいうのもひょっとしたらキーブレイドの一形態かもしれません。最近、「じゃりん子チエ」を読んでいるので「こてつ」が頭の中で「小鉄」と変換されて永井一郎さんの声でしゃべる猫が連想されるのですが、正解は名刀で名高い「虎徹」の方でした。うちのメンバーには誰も装備できる人間がいなかったので、このハートレスには悪いですが、とりあえず道具袋にしまい込んでおきましょう。

その先にはそれ以外、人間(ハートレス)の姿はみえず、闇の中で見えない通路を手さぐりで通過しながら、どんどん奥に進んでいきました。ダーククロー、リリスの口づけ、源氏の籠手、源氏の盾、源氏の兜、菊一文字といったアイテムが宝箱から得られましたが、先ほどの虎徹といい菊一文字といい、名工の作品が次々に飛び出してきました。西洋っぽいファンタジーゲームにおいて日本刀は異質な存在ですが、ブーメランだろうがチャクラムだろうが洋の東西を問わずいろんな武器がFFでは登場するので、日本式の武器防具もその中のバリエーションの一つにすぎません。純洋風なジョブのバイキング・ルーネスにはやはり装備できませんでしたが、倭寇にジョブチェンジすればいけるのかもしれません。竜騎士・イングズは・・・日本で竜にちなんだ武人がスサノオノミコトぐらいしかパッと浮かばず、日本刀が使えそうな和風ジョブをイングズに与えてあげられませんでした、すまぬ。そういえばドラクエにも一度「くさなぎのけん」という和名の武器が登場したことがありましたね。FFと違ってドラクエだと伝説の武器を他から借用してくることがあまりないので、ちょっとレア感がありますね。

モンスターはバルフレー、ハニエル、地獄の鳥、バッサゴ、クロノスという面子が現れました。このうちのクロノスが例の分裂をする敵でした。分裂されると戦闘が一ターン長引くので面倒くさい敵ではありますよね。でも、マドハンドみたいに仲間を呼んで自発的に増えるわけでもないので、特に苦労することもありませんでした。階が進んでいくと、なんか似たようなフロアが続いて、今何階にいるのかわからなくさせる作戦が展開されています。でも、階段が複数あるわけでもなく、立体的にはシンプルな構成のダンジョンでした。

暗黒の洞窟の屋台骨

そしてとうとう何かありそうな場所にでてきました。巨大な生物のあばら骨のようなマップで背骨の上を渡っていくと・・・鬼が出るか、蛇が出るか。