国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

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王様のおもちゃ

エンタープライズ号を砲撃されて、サロニア城前に墜落したルーネスたちでしたが、それ以降特に追撃される様子もありません。しかし、周囲を見渡すと何やら不穏な雰囲気が漂っていますので、油断せずに状況把握に努めましょう。ルーネスたちがいる場所はどうやら戦場の真っ只中で、金色の兜を被った軍勢と、赤い兜の軍勢が向かい合ってお互いを牽制しているところのようです。そんな中突然上空から降ってきたルーネスたちですが、両軍ともあまりに集中力が高いのか、意識が相手を捕らえすぎてルーネスたちが見えてないかのようです。それを逆手にとって両軍勢からこぼれ聞こえてくる話を聞いてまわると、どうやら二者は本来味方同士であり、なぜか誰かの命令でお互いに傷つけあっているということのようです。そんなことってありえるのでしょうか?それは同じ会社の中で社長派と専務派に分かれて骨肉の出世戦争が行われることもあるでしょうが、今回は誰か一人の偉い人の命令で起こった事態のようです。頭が一つなのに右手と左手がお互い指を折り合うような戦争ってありえるのでしょうか?誰にも得がない不合理な争いです。狂気の沙汰ともいえるこの状況で、誰かが反対しておよさそうなものですが、逆らうと罰せられるという理由で誰もがいやいや戦っているとのこと。罰せられるよりも戦争で殺されるほうがよっぽど辛いんじゃないかと思いますが、組織に入るとその辺がよく見通せなくなるのかもしれません。今で言う社畜ってやつですね。クビになって正社員の座を失うくらいなら残業漬けで過労死することを望むのです。家族のためといえば聞こえはいいですが、別の生き方もあるってことを心の片隅に留めておいてくださいませ。

でも、実際のところ自分がこんな状況になったら、多分命令に従って戦っているフリをするでしょうね。もしくは名誉の負傷を受けたフリをして医務室でウンウン唸っているフリをするかどっちかです。多くの人はそれが合理的だと思うでしょうから、みんなでグルになって戦争しているフリをする方向に徐々に流れていくと思うのですよね。ゲーム理論的にはここで一部の裏切り者が自分の利益のために動きだすのでしょうが、はたしてこの戦争を引き起こしている主体から利益が引き出せるのか、あまりにクレイジーな状況なので裏切りを画策するほうもジレンマに陥りそうです。

とにかく戦局はすぐには動きそうにないので、戦場のすぐ北にあるサロニア城に向かいます。しかし、城には門兵がいてすぐに追い返されてしまいました。きっとこの戦争の首謀者は城内から高みの見物を決め込んでいることでしょう。本人は天童市の人間将棋のようにゲーム感覚なのかもしれませんが、いい趣味とは言えなそうです。

城を追い出されて城下に出ると、そこは城壁に囲まれた場所。南の正門は閉ざされていたはずですからサロニア領内からでることは敵いません。しかし、その広大な領地にはいくつもの町が形成されている模様です。城を囲んで四方にある町の中からとりあえず南西の町に入ってみました。町の人の話ではサロニアの現状を作ったのはここを統治する王様自身であり、王の命令に背こうものならその場で処分されるという徹底した独裁ぶりのようです。気に入らないものは消してしまえるというのは王制化では簡単に実現しそうですが、実際には地方の諸侯や教会勢力、軍事機関、警察機関など独立した力を持つものがいてある程度王様の権力を牽制しているものなのです。つまり、サロニアは中央集権化が進み王様に権力が集中したいわゆる絶対王政状態にあるという感じなのでしょうか。王権神授説のように王様の行為を正当化する論理展開がなされだすなどといったことを学校で習った気がします。しかし、会社に例えるとワンマン社長による社内政治が敷かれている状態。能力のある社長が元気なうちはそれで隆盛を極めても、後継者を間違えるといくらでも腐敗するというデメリットを持つ政体です。現在、サロニアが腐りに腐った状況にあるであろうことは一目瞭然ですね。そんな状態を経て民主主義の萌芽があるのかもしれませんが、それを待っている場合ではありません。

続けて町を散策すると、学者風の人が住む家があり、部屋の一角に不思議な陣が用意されていました。なんでもこの学者はチョコボの研究をしていてデブチョコボだって呼び出せると自慢げです。頼んでもいないのにデブチョコボが例の陣の上に召還されましたが、正直デブチョコボにお世話になることはないのでした。家の隠し通路の先にはギサールの野菜が11個も隠されていましたが、やっぱり召還するのに使うのでしょうかね。11個全てもらってみたもののデブチョコボに用もないしこの野菜の処分方法が思いつきません。

町の奥へ進むとこの国の王子に似た子供が酒場に入っていくのを目撃した人がいました。この王様にしてこの王子ありということでしょうか、子供なのに酒場に入り浸るとは王族の腐り加減がすさまじいです。どんな王子なのか一目見てやろうと酒場に入っていくと、三人のモヒカン頭のいかにも不良な男に育ちのよさそうな子供が絡まれてました。

アルス王子とアルクゥ

不良たちもいいカモがやってきたとテンションが上がっているようで、「おい、こいつ自分のことを王子だと思ってるらしいぜ、ハハハー!お笑いだぜ!」「おらおら、どうした王子様。みんなでからかってやろうぜ!」と楽しそうに絡んでます。そこでこの状況から何かがフラッシュバックしたのかアルクゥが「あっ、あの・・・やめなよ。」と勇気を出して止めに入ります。ついこの間まで、不良に囲まれていじめられる側の人間だったアルクゥも成長したものです。しかし、モヒカンを振り乱しながら「なんだてめー、おいみんなやっちまえ!」と遠慮なく襲い掛かってきます。モヒカンは戦闘シーンになると金の鎧を身に纏ったゴールドナイトでした。多分、城前で戦ってた二軍のうちの金色軍の方なんでしょうね。王様がおかしいのでこのモヒカンたちも鬱屈した気持ちを晴らしたかったのかもしれません。巡りめぐって王子にそれが降りかかるのも因果なものですが、多勢に無勢ですので、ここはこのお坊ちゃん然とした子を助けてみるのも一興でしょう。