国産RPGの二大巨頭「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」。ドラクエ派の自分にFFがプレイできるのであろうか?

できるかなファイナルファンタジー

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ラリラリラリラリ

コールドスリープから目覚めた古代人・デッシュの力で救われた光の戦士たちは、エンタープライズ号にてしばしデッシュとの思い出にひたっていました。思い起こせばなんとも軽薄な男でしたが、そんなあいつとは不釣り合いな大事な使命が彼には課せられていたのですね。軽薄そうだけど実はやり手というギャップを持つキャラクターっていうのも結構いますよね。ルパン三世とか、エヴァンゲリオンの加持さんとかどうでしょう?BLEACHの浦原喜助さんあたりも人気のあるキャラクターらしいですよ。
さて、デッシュの遺志(死亡は確認してませんが)を尊重し、ルーネスたちは前に進むことを考えましょう。「ドワーフの元で火の力を手に入れろ」というのが彼の言葉でした。

エンタープライズ号の舵を切って、オーエンの塔近くの海峡を通り、外海に初めて進出しました。さて、確かドワーフがいるのは西の方だったと思います。しばらく進むと洞窟が二つある島が見えてきました。着岸して、手前にある南の洞窟に入るとそこがドワーフの洞窟でした。洞窟の中にはちょっと小さなひげ親父たちがたくさんいます。ドワーフといえば、白雪姫に出てくる七人の小人あたりが有名ですね。ディズニー映画の白雪姫では「ハイホー」という歌に合わせて採掘場で鉱夫の仕事をしていました。FF1では、スミスなる鍛冶屋のドワーフがアダマンタイトという鉱物の加工を請け負ってくれましたので、何かと地下資源と縁のある種族なんでしょうね。特に鍛冶職人なんて「火」の力と関連がありそうですから、FF3のドワーフたちも同様に金属の精錬に長けていたりするのかもしれません。

ラリホー、ドワーフ

ドワーフに話しかけてみると、彼らの特徴がいくつか見えてきました。まず、ルーネスたちのことは「ニンゲン」と呼んできます。これはドワーフのコミュニティが閉鎖的で、よそ者と自分たちとに一線をひいているという印象を抱きました。「小人」「エルフ」「妖精」「古代人」などなどいろんな種族が登場するFFの世界ではしばしばみられるこの現象。混じり合えない何かがあるんでしょう。そういえば種族間のハーフっていうキャラクターはこれまで(FF1~3)みたことがありません。悲恋物語が簡単に作れる設定ですので、いつか出てくるんじゃないかと思いますが、「それなんてノアニール?」って言われそうなのでしばらく脚本から外されるかもしれません。

あとはしゃべり方が特徴的で、基本的に語尾を伸ばしますー。理由はわからないけどー。そしてことあるごとに「ラリホー」って単語を混ぜてきますー。ドラクエ派としては相手を眠らせるための同名の呪文がありますが、掛け声として「rally-ho」というものがそもそもあるようです。「rally」は「呼び集める」とか「からかう」みたいな意味合いがある動詞で、間投詞の「ho」と合わせて挨拶みたいに使うのでしょうねー。仲間に「tally-ho」という言葉があって、辞書をひくと猟犬に獲物を認知させる掛け声らしいですー。前述のディズニー版白雪姫の七人の小人が「hi-ho」と言うのも同じような意味でしょうねー。とにかく、この洞窟にあっては「ラリホー」を使いこなせないとコミュニケーション不全に陥るのでー、気をつけましょー。気分に応じて「ラリラリ」とかも使ってくるんで、なんだか間違って阿片窟にでも踏み込んだような気もしますが、妙に高いドワーフたちのテンションは薬物によるものではなくて、彼らの種族的な気質なんだと思いますー。

さて、このドワーフの洞窟ですが、入って早々大変な事態が発生しているようで、どのドワーフに話しかけても軽くパニクっています。彼らの話をまとめてみると、悪賢いグツコーというものが、「ドワーフのつの」という一族の宝を一本盗んで地底湖に逃げるという事件が発生しているようです。幸いドワーフのつのは2本あって片方は無事だったため、現在つのを祀っている祭壇にはおまじないをかけて残った一本には一族のものしか近寄れないようにしているとのです。うーん、宝物なのにこれまでおまじないによる防御もせずに祭壇に安置していたとしたら、危機管理体制にまず問題があったんじゃないかと思いますが、閉鎖的な種族で外部との交流が少ないので、コミュニティの中では平和的な信頼関係が築かれていたのでしょうね。そんなぬるい関係性のために外圧に弱いというのは、よく知る国でも同じです。あわてて敷かれた防御策「おまじない」もひょっとしたら脆弱な仕組みなんじゃないでしょうか。っていうか、おまじないって何ですか?ドワーフに魔法が使えるのでしょうか?民間療法的な胡散臭い風習だったら、もう一本もすぐに盗まれちゃうんじゃないでしょうか?

見えない壁

というわけで、ルーネスがさっそく祭壇に近づこうとすると、見えない壁に弾き飛ばされました。すげー、ドワーフのおまじないは鉄壁の防御でした。しかも、堀まで周囲に用意されていて戦国時代のお城がごとき守りが敷かれています。そのグツコーという輩は、おそらくもう一本の角も狙ってくると思いますが、この防御を攻略するのはなかなか骨が折れそうですよ。天性のいたずらっ子・ルーネスとしては、まぁ、ドワーフであればこのおまじないの解き方を知っていそうなので、ドワーフを一人共謀させたらそれまでだよな、という感想をいだいちゃいますが、この場で口にするのは不謹慎なので空気を読みました。

さて、ドワーフの中でも祭壇に一番近いところにいる男が言うには、グツコーは地底湖に潜って逃げたけど、ドワーフはみんな泳げないので、「ニンゲンの戦士、ドワーフ助けてー!」ってなことでした。なるほど、グツコーの再襲来を待つのではなく、こちらから攻め込もうというわけですね。陽気そうな割には結構ガツガツと勝気な作戦を提案してきます。火の力のことがあるので、ドワーフとは信頼関係を結んでおきたいところですから、この申し出を受けることにしましょう。しかし、全員泳げないっていうのは、やっぱりガチムキな鉱夫ゆえに体脂肪率が低くて水に受けないせいなんでしょうか。祭壇の周りに堀を設営しているのも、ドワーフならではの発想なのかもしれません。「水で囲めば近寄れない」という自分たちの常識にとらわれた結果、グツコーは容易に泳いで祭壇に侵入できたのでしょうね。ドワーフって筋肉質で・・・みんな男ですよね。どうやって生殖しているんでしょうか?定期的に白雪姫的な人が迷い込んできてくれるのかな?女性のドワーフに関する記述は、近年のファンタジーから追加されたフシがあるのでその世界観に沿って考えればよさそうです。ここでは「屈強な小人」ぐらいのイメージが大事っぽいので、ドワーフの女子部はフィールド上にいないってことにしましょう。そのうち「美人過ぎるドワーフ」みたいなコンテンツが出てくるかもしれません。

地底湖にグツコーをおいかけに行く前に、ドワーフの洞窟内の他の施設もめぐってみましょう。鍛冶に長けているかと思われたドワーフですが、武器屋のラインナップには大した武器はなく、買い物好きのレフィア(フィールド上唯一の女子)はがっかりです。そして、火の力を操れそうな前評判だった割には防具屋のラインナップは「アイス○○」みたいな冷たそうな装備品が並んでいました。しかも、彼らの宝物「ドワーフのつの」も氷でできているという話でした・・・。どこにも「火」を連想させるものがないので、ちょっぴり不安です。知らないうちに「氷のクリスタル」が新設されて、氷の力を授かりそうな雰囲気ですらあります。地底湖に潜っているうちに、氷の防具や氷でできた角が溶けてしまわないかという心配に包まれます。

それから宿屋には「ジョブ」の説明をしてくれる青い衣のおじいさんがいました。今さら、ルーネスに「戦士とは・・・」と教えられても一般的なFFユーザには洒落くさいことこの上なさそうですが、FF素人・・・しかもプレイがとぎれとぎれ・・・の私には目から鱗が落ちるような情報がありました。戦士・ルーネスとモンク・イングズの使い方について何かと考えさせられましたよ、今さら。

ドワーフの角以外にもドワーフには宝物があるらしく、宝物庫と呼ばれる大岩で封印された空間もありました。グツコーから角を取り戻した暁には、この宝物庫を開けてもらえそうですね。大きい岩で宝物庫に蓋をするというのも、ガチムキなドワーフ的発想だと思います。はて、グツコーがこちらの宝物庫を狙わなかった理由も気になるところです。